この作品は、私がヘルプデスクとして勤務していた経験が少し出ています。ちょっとプライベートなことが入るため、特定されない範囲で、ですが。
私が情報学部を卒業したのは今からX年ほど前。作中でいうと鈴音が新卒でステラグロウトイズへ入社して15年目なので少し上あたり。ただ鈴音と違って、私は新卒で内定は貰えませんでした。就職氷河期ではないものの、その当時は不景気で採用控えがあった年でもありました。
仕方なくIT関連のSEとして転々としていましたが、社会人としての最後のキャリアは少し特殊でした。非IT系企業の管理系職種と、某上場企業のヘルプデスク(途中から情シス寄りの仕事)です。そこでは色々なことを経験しました。
作中にある通り、ヘルプデスクではあまりIT系の知識は使いません。プログラムやマクロを組むわけではないですし、情シスみたいにセキュリティシートやネットワークトラブル対応はしません。
逆に何が必要かと言われたらコミュニケーション能力なんですよね。お客様(私の場合はグループも含めた従業員)が抱えるITトラブルをどう解決するのか、ITを使ってどう扱いやすくするのかに比重が置かれているからなんですよね。そこでは知識も必要だけど、状況を理解して提案する力の方が勝る。もちろん、知識も必要でSE出身の自分が重宝される場面もありました。それでもあまりコミュニケーション能力がないと思ってた自分には無理なことが多く。
ちなみに、過去のキャリアでヘルプデスクを正式に持っていたのは最後の上場企業だけ。システムエンジニア時代はそもそも情シスさえいない環境。その前の某企業は親会社が担っていたので実質ない状態(親は上場企業です)。規模も最後が(グループ全体で)数万人の会社でして、他の企業は300人ほどなのでそもそもが違う。
なので、大企業になればなるほど、ヘルプデスクや情シスがちゃんといるんでしょうね。今はアウトソーシングしている企業も多いようですが、業務の理解が必要な範囲なのでどうなんでしょうとは思います。
最後に話題のChatGPTで遊んで鈴音のイラストを作ってみました。どうでしょうか? ファンアート作ってくれないかな…?
