「着信音 電話」を含む小説

　二〇二四年、四十歳の大須賀直樹は、ある深夜の瞬きののち、二十年前――一九九九年四月、桜がまだ冷たい風に揺れる高校入学式の朝へと“巻き戻る”。 　身体は十六歳、記憶は四十歳。戸惑…

大学生の主人公は春休みのある日を境に家出し、三日間にわたって車中泊していた。運転席で就寝中、助手席に置いたスマホから着信音が鳴り、電話の主は『メリー』を名乗る。ゴミ捨て場にいると…

1年前、恋人の香苗が突然失踪した。 事故か事件か――それすら分からないまま、残された慎司は日々の生活に虚しさを抱えていた。 ある晩、公園で拾ったスマートフォン。 誰もいないのに…

　私は来年の６月に結婚を控えていた。充実した日々を送っていたが、ある日両親に１人暮らしをしている７歳年下の妹の様子を見てくるように命令された。 　妹は大学生でありながら「ホス狂い…

死の恐怖すら喪失した社畜こと僕は不注意にも無自覚に投身自殺を遂げてしまう。突然目の前に広がる大自然と龍騎士の戦闘に異世界転移を確信、仕事から解放された歓喜に酔いしれる、のも束の間…

未明に火事が発生した。沖田正信は、早朝、携帯電話の着信音で眠りを邪魔される。電話を掛けてきたのは兄・正信が住む近所の唐沢健司からだった。健司とは兄と共に交友があった。健司からの知…

一日一つ。掌編を更新していきます。 少し不思議なショートショート集です。 以下いくつかの話のあらすじ 『ヤドリメ』 　ある日、へそから芽が出ていることに気づく。その芽が自分に気…

肝心な時に突然動かなくなったり、ずっと放置していたのがある日突然動き出したり－－。 器械にも心があるのでは。そんなことを思うことがあります。 自動車、洗濯機、冷蔵庫、掃除機、そし…

２０４７年の或る土曜の朝、スマートピロー（人工知能搭載型枕）の奏でる着信音、 ラクリモーサで目覚めたナオヤ・ロバート・ハリカエ・ガートナーは、着信音の主 ヴァルチュア（ハゲ鷹）と…

マジで夜中の3時。突然姉さんから電話があった。うるさい着信音で目覚めて、いったい何事かと思いながら電話に出てみたら、まず最初に言われた言葉。 「爺さんが乗ってる車なんだっけ！？」…

着信音は、外の世界に繋がる扉だと思う。自分が望もうとそうでなかろうと、その音は急き立てるように人々を外の世界に連れて行く。 俺は家でのんびりとテレビを観ていたい。