「死への恐怖 短編」を含む小説

その日だ。 皆が待ち望んだ日だ。

私は百年間売れなかった置き時計。 ある親子に買って貰い、一人娘の少女に時を教えている。 ある日、少女の為に正しい事をしたつもりだったのだが……。

金曜日夜。 学生時代からの友人とのサシ飲みの約束は、相手の急な残業でお流れになる。 働いていればそういう事もある。 男同士で気楽に話して酒を飲んで、好きなものを食べる。 男は飲…

第二次世界大戦末期、硫黄島の激戦に投入された無名のアメリカ海兵隊員。仲間の死、極限の恐怖と孤独の中で、生きる意味を問いながら戦う。終戦後も癒えぬ心の傷を抱えつつ、仲間の想いを胸に…

目覚めると、俺は見知らぬベッドにいた。記憶はない。名前、年齢、自分の顔すらも思い出せない。独り、頼るものも見当たらない。俺に出来ることは？　一先ずは、少し足掻いてみようか。

『希望』『絶望』『死』『命』『闇』『恐怖』『狂う』『光』『欲望』『自分』 これらを中心とした拾の「戦争」の物語。 ―世界とは、何か。―

作者の半生です。

─私たちは死ぬと、魂だけ新しく生まれ変わって鏡写しの世界へと転生する。 そんな馬鹿げた迷信が科学的に立証された世界は、空前の自殺ブームが巻き起こる。 田舎の小さな村へもその波は…

残業続きで生きる気力を失っていた男は、残業終わりに電話をかけるため携帯電話を探していた。 やっと見つけた携帯電話だが、運悪く充電切れ。 男が周りを見渡すと、そこには一つの電話ボッ…

目が覚めると見知らぬ森の中にいた。 私は歩き出し、鬼灯のように淡く橙色に光る一台のバスを見つけた。

とある島の調査に訪れた軍人は、古い本を見つけた。 それは、孤島に置き去りにされた船乗りの日記だった。 それを最後まで読み終えた瞬間、彼は恐怖することになる。

小学六年生の芳樹は、ある日を境に、足元から伸びてくる真っ白な一本の腕と遭遇するようになる。それは、出現するたびに立てた指の数をへらしていき、まるでカウントダウンをしているよう。つ…

失敗すると高圧電流で死に至る恐怖のゲーム、電流ビリビリ棒。挑むのは、違法サイトの管理人や浮浪者といった、死刑が確定している囚人たち。その模様は、大晦日の特番としてテレビ放送されて…

一旦死んでみるという事が出来たら、どういう理由で死ぬのだろう。 つまり死への恐怖があまり無い世界だったら、皆どんな理由で死ぬのだろうか。 ちょっと妄想してみた（してみただけ）。因…