「名前のない感情」を含む小説

お題フェス11「未知」参加作品 友人である雜賀が、周囲の人間と距離をとっていることに気づいてしまった大地は、雜賀が隠している雜賀自身が気になっていた。 友人が書くそうとしている…

胸の奥が痛んだ——初めて世界が、わたしの中で鳴った日だった。 放課後の教室、誰かの泣き声を聞いた瞬間、 少女・ハルの胸に“理由のわからない痛み”が走る。 その痛みは、恐怖にも、…

隔日投稿 不愛想の高校生・凪。 静かな日常を送っていた彼の前に現れたのは、感情豊かでまっすぐなバレー部のエース・七瀬咲だった。 ひょんなことから始まった”自習室の約束”。 交…

世界は揺れていた。 怒りも、喜びも、悲しみも――すべてが“線”のように視える僕は、 ある日、感情が粒子となって漂う異世界〈ルーム〉へ落ちてしまう。 そこで出会ったのは、触れるこ…

感情について疑問に思ったことは無いですか。 本作では主人公が色々な感情と向き合います。

臨床実習でペアになった、対照的な医学生ふたり―― おっとりで人肌の温かさを信じる綿貫 柔と、冷静で完璧主義な氷川 凛。 最初は、研究者と“検体”。 けれど、心音を聴き合い、手を取…

愛を持つことが、罪とされた世界。 感情は支配され、“好き”という言葉さえ存在しない。 現代で生きづらさを抱え、自ら命を絶った青年・航（わたる）。 目を覚ましたのは、愛のない異世…

定年を迎え、独りの生活に慣れていた健二と美咲。偶然の再会をきっかけに、彼らはルームシェアを始める。男と女、それも60代の親友同士が共に暮らすことに、周囲の目は厳しい。しかし、二人…

2005年、少子化対策として国家は、恋愛スキルを数値化し、数値が高いカップルを優遇する法律を施行した。恋愛スキルが高い人間は社会的に成功しやすいことがデータで判明し、2035年に…

瀬戸内の小さな島。 その静かな高校で、ある夏、ひとりの少年の胸に生まれたのは、まだ名前のない感情だった。 まっすぐで、厄介で、どこか無防備なあの人。 反発するはずのその背中に、…

分厚い黒ブチ眼鏡に 顔を覆い尽くすように伸びた黒髪 視界を遮る全てのもので世界を遮断していた 隣の席の室井くん 「･･･お願いだから､笑ってて」 遮る物を外し…

まぶしすぎる人だった。
僕は、ただ隣にいるだけでよかったはずだった。 それでも、心は少しだけ、何かを求めてしまった。 春の雨の夜、君がくれたその光の名前を、今も探している。 …

　アンドロイドの「アイ」は、人間の持つ「喜び」と「楽しさ」という感情がプログラムされていない存在だ。彼女は「怒り」と「哀しみ」だけを頼りに、人間社会や自分自身を理解しようと日々努…

日常には確かに在るが、名前がない。 そこに何を感じて、どのような単語を繋ぎ合わせますか。

　三月。 　キミエは幼馴染み達と共に、今はもう廃校となった小学校に集まった。二分の一成人式の後で埋めたタイムカプセルを、十年ぶりに掘り返すためだ。 　忘れがたい人が埋めたカプセル…

恋と愛の違い、とかって考えたことあるけど、実際恋と愛の間の関係とか、愛以上の関係には名前ってついてなくて。 名前なんてついてなくても、私達が感じてさえいればそれは存在するのだ。 …

少年がいたのは白い部屋。少年がなくしたのは記憶。少年が忘れたのは感情。 そして、彼の部屋を訪れる人々が語るのは生き方。 これは、名前もない、感情も記憶もない少年が白い部屋に訪れ…