「ばかり言って」を含む小説

─僕は鳥になりたかった。 自由を得たかった。 僕は旅に出る。 隠し続けた自分を見つけ、翼を得るために。 自由となるために。 母に告げた。 ────旅に出ると。 母はあなたにはま…

橋の上から飛び込んで死んだ、平松遼。 彼の死は果たして自殺か、事故か、事件か。彼の持っていた鞄は消え、靴もまた持ち去られていた。 平松遼と大学の同級生であった壱岐誠一郎にとって…

拙著『ヴァーチャリア』に登場する魔法についての設定資料をまとめました。 ・・・と尤もらしく言ってますが、作者自身の備忘録です。 ※ただの設定集なのに部門別週間ランキング134…

　白南風高校に通う関 白亜は進級をきっかけに不思議なものと出会う。もの、ではなく、それは人だが。 　その子は日本のグローバル関係でもなんでもない普通の高校には似合わない金髪を靡か…

父ちゃんが唐突にたき火をやりたいと言った。 焼いも用のさつまいもが手に入ったらしい。 母ちゃんのきげんをとりながらいもを焼く話。

男は言った。『この世界の主人公達の好感度をあげて、君に世界を救ってもらおうか』 社蓄OLの由羅は突然、異世界へと転送される。そこで出会った乙女ゲームのサポートキャラを名乗る男と共…

何事も平凡なままな青年、廉二郎には三人の親友がいた。しかし、成人式が終わったその日に親友の一人が行方不明となり消えてしまった。 それから一年ちょっと経ち、残る二人と消えてしまっ…

声がいくら大きくたッて 言っていることがご大層なモノであッたとしても 独りぼッちならそれは遠吠えでしかないんだ

恋慕、家族愛、友情、博愛――あまりにも広すぎて輪郭のない定義は愛という言葉は彼女にとって朧気で自分の気持ちをそぐわないように感じた。好きな人に送る不器用な告白。 この作品は350…

ふと、思いついた寓話です。我ながら小難しくて、何言ってるか分かんないですね（）

道に天使の羽が落ちていた。 羽と言っても、抜け落ちた一本の羽根ではない。 根こそぎ丸ごともがれた翼、だ。

魔王の城に勇者がやってきた。 さぁ今世の勇者はどのような奴なのか。 激しい命の奪い合いに想いを馳せる魔王リヴィエラだが……。 「ちと――幼いのぉ」 小さな体躯に素人同然の戦闘…

　勇者たちはラストダンジョンにて魔王が待つ部屋の直前、魔王の右腕に苦戦をする。 　そんな状況で一人の男が声を上げた。 「ここは俺に任せろ」 　聖騎士ダン・バーン、彼は死を覚悟した…

「結婚しよっか」 そう言って目の前に現れたのは、誰よりも冷酷で、誰よりも甘い男。愛されるたび、近づくたび、離れられなくなってる。———でも、私は知らなかった。どれほど強く手を伸ば…

明治天皇の崩御。そして時代は大正へ。 明治元年生まれの役人が、自身と共に時を重ねた「明治」という時代を回顧する。 「明治元年生まれの男が、明治45年に大正へと改元された時代の節…

どこにでもいるような大学生の『東野映士(ひがしのえいじ)』は、仲のいい友達にも、教授にも、そして家族にも。誰にも伝えていない秘密がある。 『特撮ヲタク』だ。 大学に入ってから自由…

　思いの向くまま気の向くまま、のらりくらりふらふらとエッセイなんぞを書いてみようと。 　Ｘ（旧Twitter）で創作論を語るポストに火が点いて、やいのやいのするのを見るたび 「…

少子高齢化の進む世界で生産、介護 商業等全てのライフラインで人口減少により困り果てる。 ある日総理大臣が国民に向けて言った 「人間がいなければ妖怪を頼れば良いじゃん。」 の一言…

隣国の聖女様が国王との婚約を破棄され、亡命してきたため、カステーラ王国国王は王太子である長男に聖女様との結婚を命じた。しかし、長男は国一番の貴族の令嬢という婚約者がいたため、彼女…

　私、星川ひかり。場面緘黙症を持っている中学2年生。何の取り柄もない私は、同じクラスの優等生、雪村志乃に助けて貰ってばかりだった。けれど、その関係は長くは続かない。ある日、私と志…