「文学より」を含む小説

危険は、あからさまにそれっぽい物、もしくはそれっぽくない顔で近づいてくる。 求人サイト、スマホの通知、簡単な作業、軽いノリ──。 気づけばその向こう側には、戻れない世界が待ってい…

質問に答えただけ。

読んだ本の思い出や覚え書きです。不定期更新。時々映画ネタもあるかもしれません。

この作品は創作論です。書き手の思想信条の表明ではありません。

『僕』には友達がいない。 『僕』の日常と、『友達』についての話。 だが、『僕』には友達がいない。

「髪が長くて、喉仏が長い存在」を見たい。 そんな思いでアンソロジーを企画しました。 慣れない主催として、あるいは長髪男声さんとして。ぼちぼち日記のようなものをつけてみます。 …

檻の中に居た。 自分の無才を自覚し、ただそこに居た。出ようとも思わない。 「君には、僕に無いものがあって羨ましい」 この言葉で僕は囚われた。 しかし同時に檻の中は心地よく感じられ…

何もない日々をただ消費していた僕は、ある日ひとつの音楽に心を奪われた。 人生で初めて、魂震えるほどの喜びを知った僕は、その歌を歌った彼女の事をどうしても知りたいと思う。 けれど─…

「書くこと」のきっかけとなった作品については、記憶が定かではないので、答えようがない。しかし、私が書いた長編三作については、そのきっかけとなった諸作品について語ることはできる。 …

「失ったのよ、一つの世界を。」―― 絶頂で表舞台を降りた女優・如月ユキ。彼女が小説のテーマにした「喪失感」は、同棲生活を共にする僕と、若き後輩女優アリスを巻き込み、予測不能な愛憎…

munagotonosora様の自主企画・「創作の原点」となった一冊・一本への参加作です。 エッセイというかなんというか……まぁ、思考を吐いただけです。 パンツァー型作家の戯言だ…

営業事務として働く「私」は、後輩の聖さんの隣で淡々と仕事をこなしている。ある日、ＡＩとの会話をきっかけに、目的もなくダイエットをはじめたところ、なんと成功。やせたからって、何かが…

munagotonosoraさんの自主企画【「創作の原点」となった一冊・一本】に寄せる一本です。 冴木忍「星の大地」角川スニーカー文庫 https://sneakerbunko…

鐘の街ルッカに生まれた少年リーヴォは、 風の中に“失われた七つめの鐘”の響きを聴いた。 かつて空を翔けたスズメが見届けたもの―― それは、人と街と時間が互いを赦し合う記録だった。…

小説という形式に囚われず、読者の心に深く響く作品とは何か？ 別れた夫婦の手紙のやり取りだけで長編を成立させた宮本輝の傑作『錦繍（きんしゅう）』。 そして、貧しい夫婦の愛の深さを…

平凡で長所もなく、特に目立たない小学六年生の少年、荒巻（あらまき）レン。彼は夏休み前のある日、偶然かつてのクラスメイトである長内（おさない）ユズハに帰り道声を掛けられる。 仲を深…

　世界規模のクラッキングにより、多くの国家が一時的な機能停止に陥った＜世界が息を止めた日＞から10年後——。 　地球の衛星軌道圏や月面で、大国・企業間の開発・資源競争が激化する…

普通じゃない少女時代を過ごしたわたしを癒してくれるのは、生き別れた母親でも、育ててくれた厳格な祖母でもなくって、薫ちゃんだけ。

文学作品即売会への憧れが高じた筆者は、生来の引っ込み思案を無理やりに押し込めて、ついに「2024年・2025年文学フリマ福岡」へと足を運ぶ。彼がそこで目にし、感じたものとは… 「…

かつて神童と呼ばれた青年は、銀座や吉原で放蕩に溺れ、地主の跡継ぎとしての期待を裏切り続けてきた。 しかし、安寧は一通の電報によって終わりを告げる。 「チチ、カツケツ、キトク」 …