「クトゥルーです」を含む小説

森の奥の小さな湖の隅の大きな岩の上に、わたしの神様たちがいる。 いつも無口で本を読んでいる、一見冷たいけれど、本当は優しい、黒く長い髪のクロ。 いつも優しくて、辛いときずっと寄…

闇に包まれたその部屋で、館のあるじ魑ヶ峰男爵。 ぎらぎら双眸かがやかせながら、負けず劣らず鮮血色に光りかがやき膨れあがったその古い品を開陳した。 ミスカトニック大学ウルタール校…

現世とは理が違う幻夢境セレファイスでダンセイニ卿とラヴクラフトが邂逅する。邪神の暗躍とルルイエの浮上。 ※今年はルルイエ浮上から100周年を迎えます。

巷をわざわざ港に直しましたw

会社員の牧野慎太は、身の毛もよだつ怪異に悩まされていた。そんな彼に救いの手を差し伸べたのは、見知らぬ女、ワカバだった。

小泉八雲氏『怪談・奇談』より、『むじな』を翻案しました。厳密にはオリジナルではありません（クトゥルー神話的要素がわずかにあるので、二次創作タグをつけました）。

不幸体質の俺は地元から脱出し、瀬戸内海に浮かぶ学園島の高校へと入学。そこでいきなり男子生徒３人から女子生徒が襲われている現場に出逢ってしまい……。気がついたら彼女と同棲生活を送る…

「メイガスゲームへ、ようこそ！」 「勝利には栄誉が、敗北には死が与えられるでしょう」 貧乏大学生の鷺田智洋は謎のスマホを入手し、その能力によって魔術師となる。 ――しかし、それは…

黒木君は居なくなってしまった。その理由は僕だけが知っている。それで僕は海辺の博物館に向かったのだった。

「僕は魔法の祝福を授かって、必ず貴族になるんだ。そしてミルドレク家を再興して、お爺さんの病気を治してあげるんだ」 ◆　　◇　　◆ そこは魔法の祝福を授かった者だけが貴族となれ…

旧支配者の目覚めとともに即座に崩壊しうる薄氷のごとき世界の真実。神々の秘密に通ずる偉大な魔術師たちの智慧と力の代償たる凄惨な結末。邪神とともにある世界で宿命的に紐付けられたこれら…

　人材派遣の会社に登録しているので様々な街を訪れることが多いのですが、行った先々で古本屋を見つけるとついつい入ってしまいます――そこで見つけたのは古雑誌に書かれた、とある記事。ク…

※完結しました。応援やFAありがとうございます。次回作はそのうちに！ 七年前、悪夢のような村から逃げ出したひとりの少年は殆どの記憶を失い、優しい養父母と義妹に囲まれて平凡な高校…

【結末までのネタバレが含まれます】 若手劇団員であるラルフはいつものように稽古場で練習をしていると、同じ劇団の仲間である御園の幼なじみを名乗る斎藤から、御園と連絡が取れない…

――羊は眠り、やがて鍋の中に入れられる。そして、地獄の釜のように、じっくりと茹でられ、煮込まれていく。それは、罪を食べるという行為に近いのかもしれない。そうして羊は、生まれてしま…

民俗学者の真田明は、古文書にあった一夜にして消えた村・影森村の謎に没頭していた。この禁断の洞窟に足を踏み入れるが、次第に不気味な囁きが奥へと誘う……。 【妖神（マガカミ）】 　…

　羽山史織は遭難したところを正体不明の少女に助けられた。 　生きる代償は、死ねなくなること。 　そんなことは置いといて、ちょっぴり駄目なお姉さんと不思議な少女の奇妙な同棲生活が…

　１９８５年 　家業がポルノ関係という以外は至って平凡な男子中学生セイは 　百合という女性が自宅を訪問したのを契機に 　パソコン通信上で未来に居るタイムトラベラーを称する男に …

「神に聞いた物語り」という体裁の散文詩的なものです。 いや、このタイトルを使ってみたかっただけなのですよ。すみません。 神謡のムードをさらっとお楽しみいただけたらな、と思います。

保護猫カフェで事件が発生した。 「店主が帰ってこない！」 ごはんの時間はとうに過ぎている。 腹が減ったので、仕方なく捜索に出る猫たち。 ささやかな事件が、不可解な事態へ発展してい…