「童話 夢」を含む小説

サバンナの西のはずれ。 風の通り道に暮らす一頭のカバは、のんびりと沼で過ごしていました。 ある日、砂煙を巻き上げて走り抜けるバイクを目にし、その音が胸を震わせます。 ――「ぼく…

ちいさな村に住む、小さいきつねくんが「おいなり屋さん」をする小さなお話です。 ※お話はこちらの短編集にも同時掲載しています。 「夢の月🧸童話短編集」 https://kaku…

バッハの『平均律クラヴィーア曲集』を聴きながら書いた掌編集。 『平均律』、一生聴いても飽きない音楽だと思いますが、曲数は多いし、特徴的な曲名もないので、漫然と聴いているだけでは…

人前で失敗した恥ずかしさと、先生に怒られた恐怖から、毎晩悪夢にうなされるようになった少女。 そんな彼女を助けてくれたのは、眼鏡をかけた優しい猫だった。 猫の力で魔法少女に変身…

この世界は何もかもあべこべでした。 そう、例えるなら おとぎ話の女の子が男の子になっているような。 何でもありな夢の世界だけど、 それ以前になんだか様子が変なんです。 君が…

今夜は「中秋の名月」。 ユイちゃんは、おばあちゃんといっしょにお月見の準備をしていました。 けれど、空には大きな雲。 まんまるのお月さまは、なかなか顔を出してくれません。 ――…

小説執筆中に感じたこと、描きたい情景を詠として記録しています。

海沿いの静かな町。老いたヨークシャーテリアのリリィは、誰にも見向きもされないベンチで、姿を消した大切な少女との日々を想いながら、ただ潮騒に耳を傾けていた。彼女にとって世界そのもの…

町の工事現場で働く大きなクレーン。 毎朝見上げるそらくんは、空まで届きそうなアームに夢をふくらませます。 月をつり上げたり、雲をひっぱったり、虹をつかんだり――もしできたらどんな…

かつて異世界で“金色の乙女”と呼ばれ、奇跡のような冒険を体験した少女――リビィ。 あの日から時が流れ、もうすぐ16歳になる彼女は、現実世界で日々を懸命に生きていた。 だけど、忘れ…

物語というものは時代が変われば明るく変容してしまうものだ。夢の国でゲストに手を振っているキャラたちの本当の姿というものは、実はとても悍ましく、とても子供向けではない姿だろう。皆が…

町を駆け抜けるモノレールは、ただの乗り物ではありません。 子どもたちの声に耳を澄まし、夢や希望を胸に抱きながら、空を走る存在でした。 年月が経ち、引退の時が訪れても――モノレール…

妖精たちが祝福する、小さなふたりの永遠の約束 春の野原、妖精の国に迷い込んだ小さなふたり。 「ずっと一緒にいたい」という秘密を打ち明けると、 妖精たちは夢のような結婚式をひらい…

お城でひらかれた舞踏会。ところが王子様はセクハラ全開のスケベ野郎だった！ 夢破れたシンデレラは今宵、ガラスの靴を脱ぎ捨てて走る――

夜の扉が閉じられると、水族館はにぎやかな海の世界に戻ります。 クラゲのランプに照らされ、魚たちがダンスやリレーを楽しみ、イルカやアザラシが大はしゃぎ。サメだって、眠そうにあくびを…

夏休みの午後、元気いっぱいに遊んでいたゆうた。 でも急に「へっくしゅん！」――。 その夜、夢の中で彼が見たのは、自分の体がひとつの国になり、赤血球・白血球・血小板たちがかぜのばい…

＊このお話は、みじんこみみみ（@Magifes_3711 ）さん宅の夢川来夢くんと、青居宅の一之瀬愛衣ちゃんのうちよそ小説です。 綺想編纂館（朧）様（ @Fictionarys…

森のはずれに夜だけ開く小さなパン屋さん。うさぎのルナが焼く月のパンは、動物たちに夢を届けます。ある夜、夢をなくした子ぎつねが訪れて――。やさしくて、あたたかい夢のおはなし。

自分に設定された筋書き通りにハッピーエンドを迎え『主人公』となった人間には、辿ってきた物語を改変する能力が宿る——。そんな童話の世界に生まれた闇の魔女・ノクティアは、母に捨てられ…

万人を救う力を持った、日本を旅する魔法使い。これは、やがて〝夢の案内人〟と呼ばれるようになった彼とその仲間たちが〝夢 〟を叶える物語。 この童話は、私の一次創作品『魔法使いの…