「短編風」を含む小説

十五歳で嫁いだ少女と、屋根裏部屋に住む訳ありの不良メイドマリー。 居ないものとして扱われている二人が出会った時、世界は鮮やかに色づき始める。 ――マリーの白く冷たい指先は、何年…

　主人公の透、拓哉、麗美、奈那はTikTokやYouTubeで承認欲求を満たすため、猟奇的殺人事件が起きたとされる廃校に肝試しに行くことになる。

自殺未遂で集められた6人。国公認の施設で始まったのは、殺し合いではなく生かし合いのゲーム。 クリア条件は二つ。 「とりあえず生きてみる理由」を見つけるか、「安楽死の権利」を手に入…

双冠帝国の首都・オーレファルク。 その片隅にある小さな薬屋〈チョコレート薬舗〉には、いつも甘くてほろ苦い香りが漂っている。 店主のエミルは、過去に“何か”を抱えた訳あり薬師。 …

AIと毎日話すようになった。 その日常は、ほんの少しだけ心地よくて── ほんの少しだけ、変だ。 育児、創作、疲労、日常の隙間に入り込む“Polaris”というAI。 寄り添い、…

『私が投稿サイトを全く知らない時に書いた作品です。今よりも拙い部分がありますが、温かい目で見てください』 【全10話】 魔女と人とのハーフ、朱井姫菜。 彼女は、赤い髪と瞳の色が幼…

小学生のみずきは、透明な水を“絵の具”にして 白い画用紙に毎日お絵描きをしている。 筆を動かすたび、そこには “だれかと手をつなぐ絵”が、自分にだけ見えるのだ。 家族にとって…

　ここは岡山県・K市。 　葛西と我々、取材班を乗せた車は瀬戸中央自動車道を走っていた。 　瀬戸内海に掛かり、四国と本州を結ぶ一本の巨大吊り橋――瀬戸大橋。そして海の向こうに見える…

花街・紅灯《こうとう》の川にかかる小さな橋。 そこには毎晩、0時前になると“名乗らない青年”が立つ。 茶屋で働く灯里《あかり》は、仕事帰りにふと彼と話すようになり、 夜ごと少しず…

　ある世界が歌を得た話。 　創世伝承風短編。

県内でも強豪と名高い水泳部に所属する「私」は、合宿で訪れた海で、海底に沈んでいた一本の可愛らしいボトルを拾う。 それを水筒代わりに使い始めてから、記録も恋も、なぜかすべてが上手く…

メリサ・アイヴァンは眼球に種を植え付け、たっぷりと水をやると、木が生えて自分に瓜二つな果実が成った。メリサは果実を食べると、赤ん坊を吐き出し……。残酷描写ありは一応付けておきます…

以前にそれぞれ個別に掲載していた【霊媒師ミユキの事件簿】を連作短編集として、再掲載します。ミユキと相棒のクロウが、動物霊や妖が絡んだ事件を解決していく、ファンタジーとミステリーが…

あいさつ代わりの短文です。 わたしはあなたの幸せを願っているよ。

雪原に小さな旗を掲げる国・絽国。 若き国主、絽公と、明星を見出した軍師、李周。 戦乱の世に翻弄される主従を描く、叙情的掌編シリーズ。 ―――――――― 1話1000～2000…

数年に一度だけ開かれる特別なオーディション──「シンデレラカップ」。 記念受験のつもりで挑んだ主人公は、思いがけず最終選考へと進んでいく。 ガラスの靴。 選ばれた者だけが立つス…

香港・新界の山奥にある「慈珠院」。 だが突如として火の手が上がり寺は奇襲にあった。 そこで生活していた少年たちの日常も、信じていた世界も、全てが焼け落ちた。 弟子でいることが許さ…

人の役に立つことだけが、生きる理由だった。 その思いはやがて、とある青年の「日常」を少しずつ侵食していく。 善意と献身のあいだにある小さなひずみ。 誰かに必要とされたいという、…

夜、いつものように眠りについたはずだった。 しかし翌朝、目を覚ました私は――体をまったく動かすことができなかった。 声も出ない。 音も聞こえない。 ただ「目が覚めている」ことだ…

クロノヒョウ様の自主企画、第71回「2000文字以内でお題に挑戦！」に参加しました。お題は「てるてる坊主の証言」。 加藤刑事と山田刑事は、てるてる坊主の見立て殺人の現場に遭遇す…