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皆さんが子供の頃に憧れていたヒーローや魔法少女は誰でしたか? 私はヒーローなら『電光超人グリッドマン』、魔法少女なら『コレクターユイ』が好きでしたね。いまでこそメタバースと言われているインターネットの電脳空間ですが、当時としては革新的で夢の世界だったんですよ。いつの時代も戦隊ヒーローや魔法少女は、子供たちの憧れの存在です。欧米でもマーベル作品は大人気。どうしてヒーローという存在は私たちをこうも惹きつけるのでしょうか。かっこいいから? 助けてくれるから? 強いから? 正しいから? 私が憧れる理由は、挫けないからですね。例え、力及ばず膝を屈しても、何度でも立ち上がる。そして必ず最後には逆転する。かっこ悪くても、弱くても、不器用でも、頑張り続けていつかは目的を成し遂げる。ヒーローにはなれないとしても、諦めが悪い人間にはいつだってなれるじゃないですか。諦めない限りは誰だってヒーローなんです。皆さんも仕事や勉学、辛いことがあっても挫けずに頑張ってくださいね。
異世界へ転移した青年・黒野影次は、悪の組織と戦いを繰り広げてきた変身ヒーロー『騎甲ライザーファング』だった。アルムゲートの街に駐留する騎士団と出会い、魔族の襲撃から彼らを救った影次は、この異世界でも正義の味方として生きていくことを決意する。
異世界ファンタジーと変身ヒーローという異色の組み合わせが特徴の作品です。
異世界のシンクレル王国では人類の宿敵である魔族が暗躍し、影次は姫騎士のサトラ、美少女魔術師のマシロと共に魔族の陰謀に立ち向かうのです。
例え強力な肉体と呪術を使う魔族が相手でもヒーローパワーで圧倒する痛快さがあります。しかし必殺技を起動するためには魔力をチャージしなくてはならず、マシロだけが使える固有魔法『魔力譲渡』で補充しながら二人三脚で戦っていく。最初はツンツンしていたマシロが次第に絆を深めていく姿が可愛いのです。
これまで力を持つ者の義務として戦ってきた影次が、柵のない異世界で自分を見つめ直していくところポイントですね。自分は何のために戦うのか、誰のために戦うのか。どこにいても自然と己の成すべきことを成し遂げる、それがヒーローの本質なんだと思います。
(「ヒーロー参上!」4選/文=愛咲優詩)
世界の平和を脅かす悪の怪人と戦う正義のヒーロー、そして魔法少女が存在する世界。水樹優人と幼馴染の夏目沙織は、ごく普通の高校生として過ごしていたが、実は沙織は『マジック少女戦士キューティズ』のキューティ・サマー、優人はヒーロー組織『ガーディアンズ』のハイドロードとしてお互いに正体を隠して活動していた。
優人は沙織がキューティ・サマーであることを知っていますが、沙織は優人がハイドロードだと気づいていない両者のギャップがコミカルなんです。
元気で明るいが少しドジな沙織をハイドロードに扮した優人が助け、ハイドロードのファンである沙織はますます憧れを抱くようになります。しかし、正体を公表したくない優人は、彼女にバレないように神経をすり減らすという関係性がもう可笑しい。
普段は別々の敵と戦っている二人ですが、魔法少女の敵対組織であるハデスと、ガーディアンズが追う悪の科学者が裏で手を組んだことで、ヒーローと魔法少女の夢のタッグマッチが実現する。おまけに悪の魔法少女も優人に接近し、さらに幼馴染に隠し事が増えていってしまうのです。
パワーアップした怪人たちから二人は地球を守れるのか。ヒーローも魔法少女もどちらも好きという方におすすめしたい、ヒーロー少年と魔法少女のラブコメディです。
(「ヒーロー参上!」4選/文=愛咲優詩)
ヒーローとは気を身に纏い、気を具現化する超人たち。そしてヒーローも他の職業と同様に会社に雇用されていた。ヒーローに憧れる少年・青井彼方は、ヒーロー会社『全知全能』の採用試験へと挑む。そこには命がけの試練が待ち構えていた。
ごく普通の少年が試練を乗り越えてプロのヒーローへと成長していく姿を描いた異能バトルストーリーです。
ヒーローは常に危険と隣り合わせ、そのヒーローを選ぶ採用試験は非常に過酷なもの。重力装置を使った圧迫面接、水深20メートルの筆記試験、そして樹海でのサバイバル実技試験と、志願者を篩にかけるトンデモ試練が次々と立ちはだかります。
しかしライバルたちが必死になる中で、何故か彼方だけは可愛い女の子たちと仲良くなっていくんですよね。いったい何を目的にヒーローを目指すんだ君は。まったくもって羨ましい。
本来なら多少の怪我人で終わるはずの採用試験が、突如現れた悪の組織の超人たちにより地獄絵図と化してしまう。
テストではない本当の命をかけた実戦でこそ、ヒーローとしての真価が試される。憧れから、覚悟へ。プロのヒーローへと成長していく少年の姿に胸が熱くなります。
(「ヒーロー参上!」4選/文=愛咲優詩)
ヒーローに憧れを抱いて転生し、完璧な肉体と頭脳、そして超能力を得た男・高峰志狼。ただ彼の唯一の誤算は悪の秘密結社が無かったこと! 無ければ自分で作ればいいじゃない!とばかりに悪の秘密結社を築き上げる。そして愛する娘を正義のヒーローに育成する一世一代の計画が始まった。
主人公の高峰志狼は、イケメンで大企業の経営者です。彼の娘の百合は、父親譲りの超能力と正義の心を受け継いだ美少女中学生。
しかし志狼はヒーローを育てるという名目で、娘の学校生活や友人関係を常に小型ドローンで監視し、娘に近づく男を排除したり、娘の成長した身体を盗撮したりと、やってることは変態親父なんですよね。
ふざけているようですが常に大真面目、無駄に莫大な権力と財力をかけて正義と悪の対決を計画しているからタチが悪いんですよ。
次々と凶悪犯罪を働く部下たちの悪辣さを嘆く志狼ですが、いやいや、すべてアンタが命令したことだぞ!
まさか尊敬する父親が裏で暗躍しているとは知らない百合は、悪の秘密結社に立ち向かう美少女ヒーローとして名声を集めていく……。
ヒーローのロマンに取り憑かれた男の壮大なマッチポンプは、最後まで計画通りに進むのか。これも一つの親子愛のカタチ……なのか???
(「ヒーロー参上!」4選/文=愛咲優詩)