バレンタインデー2
高校2年生の2月14日、確かその日は土曜日で、その前の日。
何人かからチョコレートをもらって、そのまま遼子の家に直行した。彼女は同じ年だけど学年は私が1歳下となる。もうすぐ東京の体育大学へ進学する。
ふと、ガラケーに電話がかかってくる。
橋下『玄、月岡さんのところ、行ってあげて』
玄『だからさ、今は彼女の家にいるし申し訳ない……』
橋下『お願いだよ〜』
他の女の子からも同じ電話があったが、全員、断った。何をされるのかは予想できたのだけど、もう1ヶ月くらいしか一緒にいることのできない遼子から一時も離れたくなかった。
「行ってあげたら?」
「嫌だよ……遼子は嫌じゃないん?」
「少し嫌だけど、どう律暁が答えるかなんてはっきりわかっているよ」
「なんて答えると思う?」
「『ごめんなさい、俺は彼女のことしか考えられません』」
「自信に満ち溢れているね……」
「だ、だって律暁は……そう言いそうだから」
そう言って、3月はじめの1泊2日の旅行の計画を立てることにした。高校生同士で旅館に泊まる場合、親の同意書を求められる。双方の親から同意書は入手済みだった。
チョコレートを一緒に食べながら計画を立てていたあの時間。
一生忘れない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます