穏やかな雰囲気で始まる高貴な世界の物語は、序盤から殺人事件も絡み、緩和と緊張の絶妙なバランスで進んでいきます。
国鳥リリィが初めて飛び立つ場面は、ほんとに鳥はこんな感じなのかもと思うほどのリアリティのある描写。
人間を噂通りに鈍いと感じるなど鳥からの視座が新鮮で、鳥だから見える大切なことを教えてくれている感じがしました。
読み進めながら鳥の世界を身近に感じることで、これまで抱いていた鳥へのイメージが一新する心地がしました。
個人的には、幼い鳥のリリィがリエル皇子を人間における「イケメン」とカテゴライズする場面がかわいくて好きでした。
まだ物語は途中の段階ではありますが、翼を広げるリリィのように、物語がさらに飛躍していく予感がして先行きがとても楽しみです。
リリィのかわいさだけでなく、事件の緊張感や、孤独と救済の一面もある読み応え抜群の物語です。