小説家であるかつての俺は、順風満帆とはいえなかった。
それでも、小説家としての誇りを胸に、仕事をなおざりにはしなかった。
たとえ中身の怪しいニュースであっても、俺はやる気を出した。本職じゃなくたって、自ら足を運ぶ価値はある。
そのきっかけが、奇妙な遠征の始まりだった。
取材、出会い、そしてそこで感じたすべてが、
俺の創作の源泉となった。
湧き上がるインスピレーションは、小説家としての初心を思い出させてくれるようだった。
大切にしてきたもの、胸に抱く信念が応えられたとき、
それは大蛇の神なのか、それとも俺の中の神なのか。
成功してこの地に再び立てば、すべては変わらず、奇妙で、そして心安らぐものだった。