冒頭からビシビシ感じさせてくれる話で最高!今後に目が離せません!!
危うさと艶やかさが交錯する、抗えない引力が印象的な作品。滑らかな文体と強い設定に、感覚ごと引き込まれます。各話タイトルも、物語の空気をさりげなく補強している感じがして素敵でした。
人は誰かを想うとき、愛と執着の境界線を簡単に踏み越えてしまう。支配でも服従でもなく、“選ぶ”ことでしか本当の自分には辿り着けない。欲望に呑まれた先にあるのは破滅か救いか、その答えは心の闇の形に宿る。
王道の三角関係を予感させつつ、月城弥生の放つ異質なオーラが物語に独特の緊張感を与えています。「エレクトーンのような声」「熟した桃の香り」「象牙のような肌」。弥生を形容する比喩がどれも美しく、湊が理屈ではなく本能で彼女に惹きつけられていく過程に説得力があります