第36話 優しいママ、大好き

 家に戻るまでの間、ロイもラムサスも口を開かなかった。家に戻るとマリアが心配そうに玄関前で待っていた。


「あなた。」


 問いかけられたロイは黙って首を横に振る。それを見、察したマリアはブルーに向き直った。


「ブルー、大事な話があります。」


ブルーは首を左右に振る。


「お母様、私には素敵なお父様とお母様が居ます。最高のパパとママです。それ以上の事もないし、それ以下の事もありません。」


「ブルー。」


マリアはぎゅっとブルーを抱きしめる。


「優しいママ、大好き。」


「・・・・・」


マリアはしばし無言でブルーを抱擁した。その外側からロイもブルーを抱きしめる。


「パパがずっと守ってやるからな。」


マリアは泣いているようだった。ブルーは強く抱きしめた。


「ところで、連中はいまどこ?」


「ごめんなさい、ブルー。」


マリアはエプロンの端で涙を拭く。


「食堂で食事をしています。ノムヨさんが給仕してくれています。」


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