一話が数行から数十字の、ほとんど詩に近い散文集。「猫夢」から始まり「官僚」「ライオン」「ナチスの拷問」へと続く題名の並びに、作者の内側の連想の地図が透けて見える。説明しない、繋げない、ただ置くそのスタイルが一貫していて、読む側に委ねられている部分が大きい。全部読んでも2,500字に満たない。それでも何かが残る。日記とも詩とも小説とも言い切れない場所に立っている作品。
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