承認欲求を燃料にした建国譚。この発明が全てです。
見てくれる人がいないと戦えない王女が、見てくれる人を自分で作ろうとする。その動機が不純であればあるほど、不純さの裏側にある本物の熱が透ける構造になっている。
チエの設計が見事。刺すように褒め、褒めるように刺す。この子がいるから、フェリスの虚栄が喜劇として成立しつつ、崩れた瞬間に悲劇の匂いがする。
泥を這う第四話が転換点。綺麗な自分を見せたい欲望と守りたい衝動が衝突し、衝動が勝つ。その選択を本人が言語化できていないのがいい。
「にゃん様」という不可逆の称号が、王女の理想と現実の永久的なずれを一語で体現している。笑えるのに、どこか痛い。