これは、吹雪の中で不幸にも花開いてしまった、愛の物語なのではないでしょうか。水中花のごとく、水の中に閉じ込められている少女。白い吹雪の中で、氷に閉じ込められてしまった少女。たぶんその姿は、見とれるほど美しい光景。ただの偶然。スルーできる。なのにどうしても見過ごせない主人公。これは、不幸にも出会ってしまった2人の運命の愛なのだと思います。氷、手袋、指先、感触。ラストシーンをどう感じるか。どう想像するか。ホラー好きの脳髄が、耽美に喜ぶ贅沢な時間を、味わわせていただきました。
作者の描く作品はいつも美しく、ホラーであるのにもかかわらず、どこか優しい…どうしてでしょう?『ハッピーエンドになりますように』と願ってしまうのは?