マタギの時代の節目、一つの終わりを感じさせながらも、その特濃の精神性を余すことなく押し出した本作。
自然と向き合い、山の生き物たち、命と真摯に向き合うその姿は、受け継ぎ背負ってきたものの重さを感じさせます。
そして、熊との対峙――ヒリつく緊張感、その臨場感に思わず息を呑むことでしょう。
そんなマタギの世界の激渋な矜持をどこまでもまっすぐに描いているのも勿論ですが、孫世代――都会で暮らす子供たちの目線で、現代的な問題の問いかけもしっかりと描いている点もまたひとつ注目すべき点です。
次世代に自然、特に熊という危険な存在とどう向き合っていくのか、この作品は一つの答えを提示しています。
肌にその空気を感じられるようなリアルな自然、そして次世代が紡ぐ自然との現代的アプローチ。
安全圏でごちゃごちゃと寝言を垂れるクレーマーどもには決して描くことができない、どこまでも真摯に自然と命に向き合った圧巻の本作、とくとご覧ください。