物語に精通した確かな知識によって構築された世界観の中で、好奇心旺盛な主人公の令嬢が様々な出来事に直面していきます。
前半から蒸気剣や蒸気戦斧といったレトロフューチャーな情景に迎えられ、読んでいるだけでモクモクと蒸気が届いてくるかのような心地がしました。
騎士団や魔獣の世界に飛行機が登場するなど、古今東西の物語のあらゆる要素が豪華なまでに詰まり、さらに事件や捜査、犯人探しと息つく暇もない豊かな仕掛けに満ちてます。
知的にまとまったエピソードは安定感があり、まるで19世紀の完成度の高い推理小説を読んでいるかのような気持ちになりました。
やはり魅力は興味津々に足を運んでいく主人公と、緊張をほどよく中和するかわいらしいリス。
まだすべてを読み進めたわけではないものの、きっと映像で観たらさらなる面白みを体験できるのではないかなと空想したものです。
異世界ものが好きな人も、推理ものが好きな人も手放しで楽しめる、読み応え抜群の物語です。