これは(多分)覚悟と責任を問う物語。
新技術を開発はしてみた物の、それが実装に耐えうる物かは、誰も分からない。
実験段階では、確かに成功した。
しかし、それは本当に現実に、耐えうる技術なのか?
何かのトラブルが、発生しないと、誰が断言できる?
何かあった時は、夜中に誰かの家の電話が鳴る事になる。
その都度、誰かが責任をとって、対処しなければならない。
その責任を所在を曖昧にする為、今日も〝時期尚早〟や〝来期、検討〟という言葉が会議では飛び交う。
その為か、どれだけ素晴らしい構想が生じて、それが実験段階で成功しても、〝時期尚早〟という事になっていく。
その積み重ねが、今の日本社会。
「赤信号、皆で渡れば怖くない」とばかりに、どうやら今日も責任の所在は、曖昧らしい。
特別ゲストの神々は、ただそう感じるのみ。
神々としては「誰かが覚悟を決めて、責任もとろう」という事なのだと思うが、やはり今日も、何事もなく時間は進んでいく。
実は、私は全く専門外のお話だったのですが、大変、面白かったです!
天照様達の、冷静で的確なツッコミが、ツボでした。
これは是非、世の企業戦士の皆様に読んでいただきたい御作です!
ドキリとする方がいる事、間違いなし⁉
「PoCまでは……」「今は様子見で……」「まだ時期尚早ですね」——この三連コンボを読んだ瞬間、IT業界関係者は全員膝を打つはずです。液浸冷却という実在の技術を題材に、日本の組織における責任のバケツリレーを評論風ギャグで斬る構成が見事でした。
特に第3話からの天照・須佐之男の登場が絶妙です。神話の最高権威を持ち出しても結局SLAを最後まで読まされ、神ですら頭を抱えるオチの脱力感——「神の無駄遣い」という言葉がこれほど的確に刺さる作品は珍しい。
「液浸冷却は冷やす技術ではない。覚悟を試す技術である」という第1話の結論は、技術論を超えて日本の意思決定文化そのものへの批評になっています。IT業界の人は笑いながら胃が痛くなり、業界外の人は「こわ……」となる——その予告通りの読後感でした。
日進月歩のIT社会。AIが大流行の昨今。
そんな社会を支えるのはエンジニアをはじめとする守護神たち。
ニーズは多様化する。
最新技術が必要ならば導入したらいい。されども……
常識を覆す技術の導入は何が起こるか分からない。
前例のないエラーはそれだけシステム停止の時間を長引かせる。
そんな中、何か起きた時の責任は誰が取るのか?
覚悟が——"冷えない"。
これは技術や情熱だけでは語れない、血の通った人間の葛藤の物語。
便利なIT社会を守る守護人(神)たちのリアルで笑えるまさしく『評論風ギャグ』の一作!!
たくさん笑わせていただきました。 面白かったです!
これまでの前提を書き換えるような新技術が登場した。誰も触らない未開の領域だ。
皆こぞって導入を目指し「PоC」――要するにワンチャンありそうかを検証する。
その結果はどうやら上手くいきそうと出た。さあ、夢物語を現実にするのだ!
……これは、夢を現実にする際に生まれる、とある試練の物語である。
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液浸冷却という斬新な手法をテーマに語られるのは、社会の縮図。
こういった「新しいもの」の黎明には、必ず誰かの血が必要になる。
今日もどこかで荒魂の世話人たちは血反吐を吐きながら奉仕を行う。
うまくいけば豊穣をもたらし、会社村は当期の飢えをしのげる。もちろん、これによる褒章を受け取るのは「優れた指揮」をした村長となる。
うまくいかなければ、その時は下手を打った代償に、荒魂にその身を捧げるのが宿命だ。
今、穏やかな風が頬を撫でているのは、数多の犠牲によるものなのである。