第37話 ベヒモス消滅 〜奇跡の勝利〜

「全軍、道を開けろ!」


 シュウの剣がベヒモスの触手を斬り払う。


「私の氷で足止めする!」


 アイリスの氷魔法がベヒモスの動きを封じる。


「俺の炎で傷口を広げる!」


 イグニスの炎がベヒモスの体表を焼く。


 世界中の配信者たちが、俺のために道を開けてくれる。


「行け、田中一郎!」


「人類の希望を、託した!」


『田中さん、行けー!!』

『世界中が応援してる!!』

『頑張れー!!』


「——ありがとう」


 俺はベヒモスの体内へ突入した。


 無数の触手が襲いかかる。だが——


「【真眼】——全ての攻撃が見える」


 俺は全ての攻撃をかわしながら、核へと近づいていく。


 そして——


「見つけた」


 ベヒモスの核。封印の欠片が輝いている。


「ここを破壊すれば……!」


 俺は剣を振り上げた。


 だが——その瞬間、俺の体から力が抜けていく。


「【真眼】の反動が……」


 膝が崩れる。剣を持つ手が震える。


 このままでは——


「タナカさん!」


 声が聞こえた。


 見ると——仲間たちの姿が、俺の周りに浮かんでいた。


「私たちがいるよ」


 ミラの声。


「俺たちの力を使え」


 レオンの声。


「最後まで、一緒に」


 リーナ、フィーネ、シャルロット、エリカの声。


 仲間たちの力が、俺に流れ込んでくる。


「——ああ」


 俺は立ち上がった。


「俺は、一人じゃない」


 剣を振り下ろす。


「終わりだ、ベヒモス!」


 剣が核を貫いた。


「グオオオオオオ!!!」


 ベヒモスが絶叫する。


 そして——その巨体が、光に包まれて消滅していった。


『勝った……』

『勝ったああああ!!!』

『田中さんが世界を救った!!!』

『人類の勝利だ!!!』


 空が晴れていく。


 5000年の災厄は、ついに終わりを迎えた。

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