第3話

② 内見


親と不動産屋に連れられて来たのは、

七階建てのマンションだった。


各階に三部屋。

しかも、すべて角部屋。


不動産屋は慣れた口調で言った。


「こちら、人気物件でして。

空いているのは一階の一〇一号室だけなんです」


「ですので、内見はこちらになりますね」


部屋は一LDK。

ウォークインクローゼット付き。


システムキッチン。

浴室乾燥機。

室内物干しリング。

追い炊き機能。

ガスストーブ用の配線。

モニター付きインターフォン。


生活する上で、必要なものはすべて揃っていた。


一人で住むには、正直広すぎる。

それに、新築で、やけにきれいだった。


一階ということで、防犯面が少し気になった。

けれど、防犯カメラが設置されていて、

建物の周りには高い塀もある。


大丈夫だろう、とその時は思った。


親は気に入った。

ボクも、気に入った。


そうして、

その物件で契約することになった。

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