「勇者はテロリストにもなる」。このキャッチコピーの通り、単なる正義と悪では割り切れない現実の地政学と、ダンジョンというファンタジー要素の掛け合わせが秀逸な作品です。
主人公のアイマンが扱うM4A1やウッドランド迷彩へのこだわり、スラヴァ級などの兵器描写、そして何より戦場を生き抜いてきた彼独自の「政府と人は別」という信念や哲学に深く考えさせられます。
異世界帰りだからといってご都合主義な無双はすぐには始まらず、寄生虫による食あたりや、凍えるような川の冷たさなど、サバイバルの生々しい描写が物語に強い説得力を持たせています。
ヒズボラやラトニク(自動歩兵)といった現実感のある設定の中で、アイマンが【改宗スキル】という異能をどう使いこなし、この混沌とした2053年の日本を生き抜くのか。ミリタリー好きや硬派な世界観が好きな方にはたまらない傑作です。