フラン③【トニー】

「確かに…」

ぽつりとこぼした。


フランの言う通りだ。俺はどうして女の子と一緒に旅をしようと思ったんだ…?


普通に考えて、恋人でもない若い男女が一緒に旅をするって異様じゃないか??


改めてまじまじとメアリーを見てみる。

顔は女の子だよな…


俺好みの、少しぽっちゃりふんわり女性には程遠い、華奢な身体のせい?胸が小さいから?

メアリーは少し筋肉質だよな…


ハッと気づく。


格好か!!

メアリー位の年頃であれば、少し化粧したりドレスを着たりして着飾るのだ。


メアリーはどうだ。化粧どころか顔には土などの汚れがついていたりと洒落っ気が全くない。


そうか、そうか、

俺はメアリーのこと女として見ていなかったんだ…


思わず手を口元にやる。


「すまない…」


フランはその様子を見て察したようで、メアリーの横に行って少し小声でニコニコ報告する。


『よかったね、女の子として見てないみたいだよ。

襲われる心配はなさそうだね』


「…それはそれで癪に障る」


メアリーが少し苛ついているのが遠目からでもよくわかった。



『あ!それより!メアリーちゃんに仕事持ってきたんだ!』


それから俺も含め仕事の話を聞くことになった。


一通り話し終わるとフランは、

メアリーに満面の笑みで

『じゃあまたね』と言って背を向けた。


しかし何か思い出したのかすぐこちらを見て、

『トニーさん!ちゃんとメアリーちゃんを守ってくださいね!』


と言ってすぐに民衆の中へ姿を消した。


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