第八章 宇宙は意識を持つのか
宇宙が自身を認識している可能性が高いとするならば、そこに意思は存在するのだろうか。
おそらく、存在しているのだと思われる。
ただし、それは顕在的なものではなく、「潜在意識」として。
それは、宇宙の構造が人間の脳と酷似していることを考えると、本質的な共通点があるだろう、と考えるのが自然なのではないだろうか。
もしかすると、宇宙は眠っている状態なのかもしれない、と考えることもできる。
もし、目覚めていたとしても、動かす「身体」は無いように思えるので、ここでは、睡眠中として考えようと思う。
宇宙空間では、星々が絶えず活動している。
それはまるで呼吸のようであり、生命活動に近いものに見える。
人間が眠っている間も心臓が動き続けているように、宇宙もまた、休むことなく動いている。
宇宙は、あらゆるエネルギーを蓄積している。
それは栄養のようでもあり、記憶のようでもあると考えられる。
意識することなく、すべてを吸収し、保持し続けている存在ということである。
そして、人間の意識というものも、一つのエネルギーになると考えられる。
その人間の放つ意識というエネルギーは、宇宙空間に何らかの影響を与えていても不思議ではない。
同時に、宇宙空間に存在する星々のエネルギーもまた、人間に影響を与えていると考えることができる。
人が宇宙にロマンを感じるのは、この世界にしか存在しない共鳴によるものなのかもしれないし、あるいは潜在意識としてごく自然な反応なのかもしれない。
だが、もし、宇宙というのが一つの脳であるとするならば、この現実世界は、宇宙が思考しているシミュレーション、つまり、宇宙が思い描く「空想の物語」である可能性もあるのかもしれない。
もしくは、この現実世界は、宇宙が夢の中で見ている、一人ひとりの人生を「体験」している光景なのかもしれない。
そう考えると、宇宙とは、脳と体が分かれていない、一体化した存在のようにも思えてくる。
もはや、脳だけで成立する存在である、ということが考えられる。
ダークエネルギーは、栄養なのか、あるいは重要な記憶や情報なのかもしれない。
ブラックホールは、空気清浄機のような役割を果たしているのかもしれないし、記憶の処理・分析する機能であることも想像できる。
または、宇宙の外側と影響し合う窓口のような存在なのかもしれない。
――想像は尽きない。
他の惑星に、独自の意味や役割があったとしても不思議ではないし、何もなかったとしても驚くことはない。
この宇宙における仮則の要点は、「絶妙なバランス」にあるからである。
そのバランスが崩れた瞬間、宇宙が一瞬で消滅する可能性さえ、否定できない。
宇宙が目を覚ましたとき、何が起こるのか――。
それは、もはや想像の及ばない領域である。
こうなると、宇宙と人間を切り分けて考えてみても、思い浮かぶのは、「この世界は仮想現実である」という仮説だ。
実在しているのか、していないのか。
現実なのか、仮想なのか。
そもそも、「実在」や「現実」とは何なのか。
もし、「実在している」という認識そのものが、この宇宙の内側からは決してできず、外側からしかできないものだとしたら――。
「この宇宙が実在している」と確信できてしまった瞬間、すべての概念は覆されることになる――。
結局のところ、この世界が誰かの意志によって創られたものなのか、共鳴によって生まれたものなのか、また別の何かであるのか、それが明らかでない限り、「この世界は仮想現実である」という表現は、非常に的確なのかもしれない。
いずれにせよ、この世界が「無限の可能性を内包している」という点について、一切異論はない。
つまり、「この世界から脱出」し、「他の世界へ行く」ことも、可能なのではないだろうか。
この宇宙さえ、「幻想である可能性」があるのだから。
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