第5話 証明を
「そんなに気になるならさ」
言いながら踏み出した彼は、橋の上で振り返った。
「割ってみようか?」
冗談みたいな言い方だったけど、その瞳は本気だった。
「やめ――…」
言うより早く、黒髪の少年は踏み出していた。
手の届かない先で、軽くジャンプする。
思わず目を閉じてしまった。
どん、という音。
橋はほん少し揺れた気がした。
…それだけだった。
恐る恐る目を開くと、黒髪の少年はどこにも落ちてなどいなかった。
「ほら、大丈夫でしょ?」
黒髪の少年は軽やかに着地して、そう笑った。
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