この作品は、毎年12月3日に行われる350年の伝統を誇る実在の『秩父夜祭り』の本祭を描いています。祭りの描写は、本当にこの祭りを見た人のような精密さと熱意がこもっています。また、民俗学的分析も高度なもので、読み応えがあります。
作品の後半からは祭りの主役、竜神と妙見菩薩の会話が始まります。
日本人というものは、山岳信仰を持ちながら、大いに山を削る民族でもあります。これに対して、作者は単純な肯定も否定もせず、解像度の高い疑問を読者に投げかけます。
『考えさせられる短編小説が読みたい』人向けの素敵な小説です。お勧めします!