そっちの方が面白そうだったので、VRMMOで二丁拳銃を選びました
初見さん
プロローグ
正解ルートがあることくらい、分かっている。
攻略サイトを見れば、最短経路も最適装備も、
効率のいい狩場も全部載っている時代だ。
ましてやこれは、フルダイブ型VRMMO。
「失敗しない遊び方」は、最初から用意されている。
それでも俺は、道を外れる。
理由は単純だった。
――そっちの方が、面白そうだったから。
フルダイブ開始直後、目の前に広がったのは王道の光景だった。
石畳の街、整然と並ぶNPC、初心者向けの案内板。
「まずは北門から草原へ」と、誰にでも分かるように示されている。
安心、安全、想定通り。
……でも、だ。
案内板の裏。
誰も気にしない路地の奥。
半壊した建物の影に、妙に広い空間が見えた。
理由はない。
クエスト表示も出ていない。
ただ、なんとなく。
「……あっちの方が、なんかある気がする」
そう思っただけだ。
武器選択の時も、同じだった。
剣。
魔法。
弓。
どれも強そうで、攻略向きで、間違いがない。
その中で、二丁拳銃は浮いていた。
NPCは言った。
「おすすめしない」
「扱いが難しい」
「ロマン武器だ」
つまり――
カッコイイ。
それで十分だった。
結果から言えば、俺は今も真面目に攻略している。
無茶はしないし、無意味な戦闘も避ける。
死にたくないし、損もしたくない。
ただ一つ違うのは、
「正解っぽい方」より
「面白そうな方」を選ぶこと。
それだけだ。
なのに――
後になって気づくことになる。
俺の通った道が、
誰の攻略にも載っていなかったことを。
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