『夢の中の女の子』

香森康人

『夢の中の女の子』

 その人が本当の紳士かどうかを決める決定的な質問がある。

「夢の中の女の子に、手を出しますか?」

 これである。

 もちろん、どんな夢を見ようが自由だし、夢の中ではどんな酷い非人道的な行いをしようとどこまでいっても無罪だ。殺人を犯してもいいし、女の子に触ってもいい。

 一般的に、夢の中に女の子が出てくるのはかなりレアだ。そしてその夢を見ているときは夢だという事に気付いていないから、珍しく女の子が現れても普段通りスルーするのが普通の人間だ。

 これはとっても損な事である。僕は何度も朝起きて後悔してきた。夢の中の女の子は触っていいのである。これは存分に触るべきだ。不思議と肌の感触もあるし、相手の体温も感じられる。

 さて、冒頭の紳士の見分け方の話をしよう。紳士である場合と紳士でない場合、初めの質問をした時にどう返事するか考えてみてほしい。

 紳士でない場合

「いえ、そんな考えたこともなかったです。何ですか、香森さんって変態なんですね」

 紳士な場合

「なるほど、それは確かにその通りですね。夢の女の子は存分に触れ。素敵なフレーズじゃないですか」

 紳士であろうとなかろうと、結局寝る前に「マジで女子よ来い!」と祈って寝るのは同じである。中身は何もかわりない。

 結局いかに本音を隠せるかが紳士の条件なんですよ。

 そんなことはどうでもよくて、夢の中の女の子といかに楽しめるか、その方がよっぽど重要。


終わり

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

『夢の中の女の子』 香森康人 @komugishi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画