「お茶漬けでもどうですか」もしくは「ぶぶ漬けでもどないですか」。
ご存じ京都の奥ゆかしい表現で「とっとと帰れクソが」ですね。
棘がある強い本音をオブラートに包んで伝える表現、と言えば聞こえは良いですが、ちょっとそのオブラートが多すぎて、随分と迂遠な気もします。
関連性がない二つの事象がどうしてこんな結びつきをしたかについては諸説あるようですが、一説によると「お茶漬けは夕食に食べるものであり、暗に夕食時を迎える程の遅い時間であることを示す言葉であった」らしいです。
つまり、「もう遅い時間ですが折角なのでウチでお夕飯でも食べていかれませんか?」→「もう夕食時なのにまだ居座るつもりか?」→「ファッキューとっとと帰れクソが」ということらしいです。
うーん、迂遠すぎる!
私にはそれを瞬時に察するほどの頭の回転速度はありません。
よしんばその連想ゲームができたとしても、かなり時間がかかってしまうことでしょう。
なので、失礼覚悟で「はよ帰れボケェーッ!」と言ってくれた方が助かります。
こちらのお話に登場するお客さんも、どうやら私と同じく「お茶漬け=帰れ」が一切結びつかず、本心が伝わらない方のご様子。
帰ってほしいおかみさん、わからないお客さん。
果たして、二人が迎える結末は?
フフッと楽しく笑えるオチを、是非ともお茶漬けと共にお楽しみください。