ありきたりな異世界なんて懲り懲りだ!!!

花藍81。

第1話 は?今…なんて?

「は?今…なんて?」


私は目の前の男…黒井 涼を睨見つける。

…おそらく、この男は尋常ではない。


「…だから、世界は救わないと言ったのだ。ダメではないだろう?」


「えぇ…たしかに、強制ではないわ。ただ私が文句があるのはそこじゃないの!!」


「あ~そんな下らないことはもう良いって。と言ったことか?」


男はそれの何処が問題なのだ?そう言いたげな顔でこちらを見つめる。


「たしかに…あなたをいきなり召喚したのは私よ。もちろん救済を頼む世界は、あなたの世界となんら関係はない。でも…一つの世界の存亡がかかっているの!それを下らないなんて…!」


「…もう、飽きたんだよ。この展開。」


「は?」


「だって…こんなの…」


男はぷるぷると小刻みに震え、拳を握った。


「異世界系ラノベのテンプレじゃねぇか!!!」


◇◆◇


男は語る。昔は…異世界ラノベも好きだった。見るたびに圧倒的な力、雑魚だった者の成り上がり、男なら夢見るハーレム…全てに憧れた。…だが、そのうち次の展開が読めるようになってきた。決まったに沿っただけの話は…正直つまらない。飽きたのだ。


「…つまり、異世界テンプレの魔王を倒す。なんてのはやりたくない。」


「はぁ?じゃあ、現世に戻すって言ってんじゃん。」


「それはそれで嫌だ。」


「我儘だな…」


「別に理由がないわけではない。俺が帰っても別の奴がテンプレ体験するだけ…じゃあ、俺がテンプレじゃない旅をするんだ。」


「ホントに意味分かんないないんだけど。」


正直に異世界に行きたいと言えば良いのに、屁理屈をごちゃごちゃと…一番嫌いなタイプだ。これ。


「じゃあ、異世界には行くのね?」


「行くが同行は要らんぞ?」


「いや!同行はやらないといけないルールだから!!」


「女神が勇者に同行とかテンプレ過ぎるだろ…」


こいつ…さっきからテンプレテンプレってぇ……!!


「チッ…仕方がない。あぁ、マスコットになるのはナシだぞ?」


「はいはい…それもテンプレなのね…」


「あぁ。だからと言ってはなんだが…生ゴミかなんかになってくれ。」


………こいつ。ぶん殴ろうかしら…真顔で言ってんのがめっちゃ腹立つ…。


「じゃあ…今から異世界への転移の門を開くから少し下がってなさい。」


私が転移の門…と言う名の扉を出した途端、黒井 涼はそれを蹴破る。…は?


「ちょっ!?ば…!何してんのぉ!?」


「いや、普通に入るのは嫌だな〜って…」


「あんたねぇ…!この扉すっごく高いし、座標が定まる前に壊したら扉の先はランダムになっちゃうの!!」


「ふぅん…特別な魔法とかじゃなくて市販で売ってるんだな。これ。」


あ…しまった…神様事情を漏らしちゃった…


「取り敢えず…この扉は使えないだろうし、別の扉から入るわよ。いいわね?」


「なぜだ?魔王城行ける可能性があると言うのにか?。…あ、倒しはしないがな。」


「いや!ごく低確率だし、行けても死ぬってんだよ!!!」


黒井 涼は私の手を強引に引き、扉の奥へと入って行く。…この先不安しかないよぉ。こわぃよぉ。



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