第7話 約束
この日も、あの草むらで、寝転びながら空を見ていた——
「俺、学校やめるよ。」
「やめてどうするんだよ…」
「働く。」
それだけを、短く言った。
暫く、沈黙が続いた——
「働いて、俺がお前ら二人を養う。
そりゃ、いい暮らしはさせてやれねえけど、
ボロい部屋を借りて、そこで三人で暮らそう。」
エディとリリーは黙ったままだ。
「一緒に、あの家を出よう。」
エディが身体を起こした…
合わせたように、リリーも起き上がる…
「本当に?」
珍しく、リリーが最初に応えた
ジャスパーも起き上がり、
二人の目を見て言った。
「俺は、なんでもする。どんな事でもする。
絶対に食いもんに困る思いだけはさせねえ。」
少し考えて、続けた
「学校も…なんとかなるだろ!
お前ら二人をハイスクールに通わせるくらい、
なんとかやってみせる。」
真ん中でリリーが興奮している様子を感じ、
リリーをチラリと見た。
リリーは、瞳を輝かせていた。
エディは無理だとわかっていた。
それでも、リリーの瞳の輝きから目を逸らさなかった。
「僕も、アルバイトを頑張って、
ジャスパーを助けるよ。」
エディは、穏やかに笑って言った。
決して、作り笑いではなかった、
ほんの一瞬でも、
ジャスパーの夢を叶え、
リリーを救えるなら。
三人は、手を握り合った。
「約束だ」
ジャスパーの言葉に、
エディは穏やかに、
リリーは、強く頷いた。
まさか、本当に一瞬で終わるとは——。
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