パームストーンへのいざない
博雅(ひろまさ)
第1話 生まれて初めて持つパームストーン
先日、ついに僕は、禁断の扉を開けてしまいました。
そう、あらたな石、癒しツールとしての「パームストーン」というジャンルのストーンです。
手に握ったり、枕の下にして寝たりすると良いらしいのですが、その使い方は未知数。美麗だったり不思議だったり、シュールなのはシュールで、見ても視覚で癒されるだろうし、手と指による触感もあるでしょうし、摩擦熱、そしてこれはあながちプラシーボとは言えないのですが「一緒に布団に入ることによる癒し効果」、これが感じられると思うのです。ちょうど、ドラゴンの卵を温めつつ眠る、そういったイメージでしょうか(この喩えは、特に西欧圏の神話や幻想文学で既存でしょうけれども)。限りなく原石に近い「手で持つ」「携帯性のある」"fidget" "handheld" (←英語間違ってたら御免なさい)的なジャンル、それが「パームストーン」なんですね。
注文したのは、タイガーアイのパームストーン。
タイガーアイは、クリスタルクォーツとかと比べるととてもでは表現しきれない表情の違いを見せる石なので、縞模様が綺麗に入っている明るいものもあれば、ほぼ一つの石の半分~全体近くが、真っ黒に近い深い茶色だったり、虎の「目」というより、やや淡い茶色の背景に黒の点々が散見されたりと、まさに「ガチャ」なんですね。
なので、全裸で待機とはよく言ったものですが、もちろん脱衣することなく、もしポストに入らなかった場合を考えてチャイムに備え、玄関近くのテーブルで待機していました。
荷物の気配があります。
届きました。
ゆっくりと、祈りつつ開封します。
透明パウチの中に、薄いクッション材で包まれていました。
親愛なるK様の写真と見比べつつ、「K様、開封しますよ、見ててくださいね」
なんて言いながら。
そして。
「⁉」
そこにあった石は――。
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