どちらを選びますか?乃愛様。

かぼす

第1話 いつもの朝

乃愛のあ様の寝顔、愛おしいこと…」

乃愛の付き添い執事、陽太ひなたが呟く。

「おーい朝食できてるぞ~!」

もう一人の付き添い執事の颯太そうたが乃愛の寝室のドアを開けて大声で言う。

「颯太、大声で話さないでください。乃愛様はまだ寝ています。お静かになさってください。」

静かに話しているが少し怒ったような口調だった。

「陽太は関係ねえよ。てか、大声出してねえし。」

さっきよりは静かになったがまだ少し声が大きい。


「んん。ふぁあ~…おはよ、二人とも。」

乃愛が起き上がる。

「乃愛様、まだ寝てていいですよ?」

「乃愛様の寝顔見ていたいだけだろ…」

颯太が小さくつぶやく。

「颯太は口出さないでください。」

「乃愛様、朝食が出来てるので一緒に食べに行こうか。」

颯太は陽太を無視するかのように乃愛に話しかける。

「そうだね、朝食を召し上がらなきゃね!」

「乃愛様、もちろんわたくしとお食事しますよね?」

「いいや、俺だ。だろ?乃愛様。」

「みんなで召し上がるのはダメなの?」

「「…ダメです。」」

二人が同時に言う。二人とも顔をしかめる。

「じゃあ、私一人でお食事しようかな?」

二人とも『ダメ』と訴えるような表情をしている。

「なら、我慢しようね?」

「承知いたしました。乃愛様。」

「わかったよ…」


二人とも不満げな表情をしている。

そこに乃愛の父がやってくる。

「乃愛、朝食が出来上がっておるぞ?」

「はい、お父様。今から行こうと思ってたところです。」「待ってるからな。」

「はい。お父様。」

「ほら、二人とも行くわよ?」

「わたくしが乃愛様を支えましょう。」

「いいや、俺だ。俺が乃愛様を支える。」

「大丈夫だよ、二人とも。私だって歩くぐらいできるもん」

乃愛が優しく微笑む。






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