昭和レトロ
縄文とき子
第1話
実家の物置で黒電話を見つけた。
亡くなった祖母が使っていたもので、母が記念に残していたらしい。
私はアンティークのインテリアにして、玄関に置いてみようかとアパートに持ち帰ることにした。
どっしりかまえているその姿は、受話器を持ち上げたら重く、ダイヤルを回せば『ジーッジーッ』と音がする。
祖母の家の電話番号が書かれていたので、ここにダイヤルしたら祖母と話ができるかもとなんだか試してみたくなった。
受話器を耳に当てると発信音が聞こえる。 数字の穴に指を入れ、時計回りにストッパーまで回す。そうしてダイヤルが自動で元の位置に戻るまで待って、また同じ動作の繰り返しだ。 もたつく感じ。
途中『5』や『7』はどこだったかと見失うこともあったけれど、ちゃんと受話器から呼び出し音が聞こえてきた。
まさか本当に天国につながったのかしらと一瞬ぎょっとしたけれど、電話回線に接続していないことを思い出し、そもそもわが家には電話回線を引いていない。
昭和レトロ 縄文とき子 @sy9980
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
参加中のコンテスト・自主企画
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます