血濡れる
@tokumeitokage
人を切るのは初めてだ
殺しとはなんだろう。当たり前すぎて考える事など無いのに私たちは無意識のうちに刷り込まれている。人を殺めること、やってはいけない事。そんなわかりきっている事実は私達を殺人から敬遠させていく。特にこの国は世界で見ても安全で殺人が身近であるからこそ何処か遠いものなのだ。ニュースでは連日一二件は殺人が報道される。それが日常の一部で余程の聖職者でも無い限りそれに対して特に可哀想などの印象を抱くこともない。人々は殺人という情報だけを受け取る。なので実際に見てしまうとそこからの価値観はきっと変わってしまう。それほどまでに実際に受け取る情報と現実の視覚的な情報は乖離しているのだ。そしてそれを私たちは知っているつもりで知らない。心の中で「分かってる」を口癖にして奥底に封じるのだ。人間は元来同類を殺して来た。戦争でも処刑でも。それらは必要な殺しだと権力者が言うとその説得力でそれは忽ち圧倒的で薄汚れた正義へと変わるのだ。それらは人間のエゴで身勝手に正義と言う免罪符を振りかざす。命は平等という綺麗事と余りにかけ離れていて気持ち悪さまで感じる。そしてそれを見て見ぬふりをし続けるのも人間だ。私の主観といえばそれまでだ。だから私は身勝手と自覚しながらも今他人の顔にハンマーを振りかざす。グジャッっという酷く鈍い音が闇に反響する。私は興奮を覚える。
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