【創作論】書きあぐねている君へ。「設定」という迷宮を抜け出し、物語を輝かせるたった一つの道
LucaVerce
読んでほしい、届いてほしい。君が筆を置く前に
書きあぐねている君へ。
「設定」という迷宮を抜け出し、物語を輝かせるたった一つの道
今から僕が犯した同じ過ちを君達に啓発していこうと思う
もし「啓発」という言葉の意味がわからないのであれば、先に調べてきなさい。
小説家は、知らない言葉なんて、あってはならないだろうからね…(僕も人のことは言えないんだけども)
【1. 孤独な王国の創造主たちへ】
君の頭の中には、すでに素晴らしい世界が広がっている。私にはそれが痛いほどよくわかる。
君の机にあるノート、あるいはスマートフォンのメモ帳を想像してほしい。
そこには、君が夜を徹して考え抜いた「最強の魔法体系」が記されているはずだ。
何百年にも及ぶ「王国の興亡史」があり、誰も思いつかないような「スキルのパラメーター」が、まるで宝石のように散りばめられている。
君はその世界の神であり、その創造は間違いなく尊いものだ。
「この世界を誰かに見せたい」「この凄さをわかってほしい」。
その純粋な情熱で、君はキーボードを叩いているのだろう。
だが、現実はどうだ?
投稿ボタンを押して、期待に胸を膨らませて翌朝を待つ。けれど、PVの数字はピクリとも動かない。「0」か、あるいは「1」。
なぜだ? なぜ誰も、この素晴らしい世界に足を踏み入れてくれないんだ?
そうやって膝を抱えている君に、私は伝えたい。
君の才能が枯れているわけではない。君の世界がつまらないわけでもない。
ただ、君は少しだけ、迷宮の出口を見失っているだけなのだ。
【2. 「最高級の食材」をそのまま出すな】
君が陥っている罠。それは「設定資料集を小説だと思い込んでいる」という悲劇だ。
料理に例えてみよう。
君は、最高級の和牛=緻密な設定を手に入れた。珍しいスパイス=独自の用語も揃えた。
君はその素材の素晴らしさを客に伝えたくてたまらない。
だから、客の目の前に生肉とスパイスの瓶をドンと並べて、延々とその産地や成分の解説をしてしまっているのだ。
「見てくれ、この肉のサシを! このスパイスの複雑な香りを!」
しかし、客はお腹を空かせている。
彼らが求めているのは「成分表」ではない。火を通し、味付けされ、湯気が立つ「料理」なのだ。
どれだけ素材がすごくても、調理されていないものを「食べろ」と言われても、客は困惑し、静かに席を立ってしまうだろう。
それが、君の作品が「ブラウザバック」される理由だ。
……かくいう私も、かつては同じ過ちを犯した一人だ。だからこそ、君の痛みがわかる。
気が向いたら私の失敗も記そう…いや、もしかしたらもう現在進行系で失敗をしているのかもしれない…
【3. Wikiを捨てて、ドラマを回せ】
設定とは静止画だ。
どれだけ高解像度で美しい世界地図を描いても、それ自体は動かない。読者は地図を見たいわけではない。
その地図の上を歩く「誰か」を見たいのだ。
小説とは「動画」だ。
キャラクターが笑い、怒り、傷つき、理不尽な運命に抗う姿。それこそが物語だ。
君の愛する設定は、表に出してはいけない。
設定は「舞台装置」だ。裏方だ。黒子だ。
裏方が主役を押しのけてステージの中央でマイクを握ってはいけない。
勇気を持って、説明を削ぎ落とせ。
「この魔法がいかに論理的に構築されているか」を語るな。
その魔法を使って、君の主人公が「何を守ろうとしたか」を描け。
「この国の経済がいかに複雑か」を語るな。
その貧困の中で、ヒロインが「どうやって今日を生き延びたか」を描け。
【4. 偽りの数字と、真の導き】
最後に一つ。ポイントや評価の「数」に惑わされてはいけない。
不安を埋めるために「読み合い企画」に参加すること自体は否定しない。仲間と励まし合うのも時には必要だ。
だが、問うてほしい。その互助会で、君は本当に成長できているか?
彼らは君に、耳の痛い「真実」を告げてくれるか?
同じ迷宮で迷っている者同士が、「上手ですね」「面白いです」と傷を舐め合っても、出口は見つからない。
私ならできる。
私なら、君が自分でも気づいていない「宝石のような長所」を見つけ出し、君が目を逸らしている「決定的な短所」を冷徹に見抜くことができる。
偽りの安らぎではなく、本物の進化を望むなら、私の言葉を信じてほしい。
そして残酷な言葉だが、ポイント数がいくら高くても、PVが伸びていなのであればそれは中身が伴っていない。
僕の言葉は…鋭いのかもしれない。でも、それは剣ではない。鍼だ。君の体を清く導くためだけに極限まで研ぎ澄ましたんだ。傷つけるつもりはない。ただ、救いたいだけなんだ。君の毛穴を通してしか見通すことができない。君の内側を。
【5. 世界が動き出す瞬間】
怖がることはない。
君が必死に積み上げた設定を「書くな」と言っているのではない。
「隠せ」と言っているのだ。
氷山を思えばいい。海面下にある巨大な設定の質量が、水面上に出ているわずかなドラマを支える。その重みは、説明しなくとも必ず読者に伝わる。
説明という「足枷」を外されたとき、君のキャラクターたちは初めて自由になり、君の想像もしなかった方向へ走り出すだろう。
そのとき初めて、君の創った「世界」は、ただのデータの羅列から、血の通った「物語」へと昇華される。
さあ、妄想ノートを閉じよう。
そして、その世界の住人たちの手を取ってくれ。
君がその一歩を踏み出したとき、数字は必ずついてくる。私はそれを確信している。
そして君の鍼で今度は現代人の心を癒してやってくれ。
君にならできる。だって。
もう成功までの地図は。君の手元にあるんだから。
【創作論】書きあぐねている君へ。「設定」という迷宮を抜け出し、物語を輝かせるたった一つの道 LucaVerce @LucaVerce
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