『Q』ueen(クイーン)『&』différ『A』nce(ディフェランス)〜ちょっぴりドS女王様の私の胸キュンイベントをズラすな!〜

鮫島竜斗

第1話 壁ドン

 ドン 


「付き合う?もちろん恋愛的な意味でよ」


 目線を下にやる、と。私の可愛いペイジ従僕君がこちらを見上げる。


 フフン、私は180センチ後半よ、160前半の貴男じゃ不安げにこちらを見上げる……


「ドキドキするね………なんかカツアゲされてるみたいで」


 ちっがーーう!!


 恋愛的な意味て言ったじゃん!何勝手な意味付け加えてるの?


「恋愛的な"意味"!で、よ」


 フン、ここでオメオメ引き下がるほど甘い女じゃないよ私は、舐めんな!


「じゃあ逆に聞くけど『意味』てどういう意味?」


 …………素直に胸キュンしてくれ。


「そんな、逃げようたってそうはいかないよ。フフ……緊張してるんでしょ?大丈夫……痛くしないから」


 どうだ!


「え?よく聞き取れなさったのでスミマセンが……もう一度言ってくださいませんか?」


 え……なんで?いきなり鼓膜とか言語野がどうにかならないと、そうはならないでしょ。


 はは〜ん、そいうこと……ね


「へーやるじゃん?そうやって私のペース……ちょっと!」


 そのまま高すぎるハードル走のハードルをくぐり抜けるように、なに帰ろうとしてるの?!え?え?


 落ち着いて私は高峰雅……容姿端麗、才色兼備、文武両道。経てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花。誰もが振り返る超美少女……!それは事実。なぜその私のわかり易すぎるアピールを、『え……めんどくさ』みたいな感じで雑に処理する!え?なんで?


「いや、いきなり壁ドンさせて申しない。今度からから静かにするよ」


 そんな古典的な意味で壁ドン使うヤツもういないよ!


 ええい!もう一度!


 ドン


「"私"と付き合う?もちろん恋愛的な意味でよ」


 たしかに主語がなかったから汲み取れなかったのかも知れない、が……一部の隙も今度はない


「私は私と付き合う恋愛的に気にほどナルシストにはなれませんな……申し訳ない」


 たしかに私という語はこの高峰雅にも、貴男つまり三里歩にも適用される!けど……わかるじゃん文脈で。いやいや、いやいや…いやいやいやこれでアピール失敗35回目よ!


 ふ、フフン!諦めないわよ私は。なんせ……しつこいからね!換気扇の汚れの如く……!


「私つまり高峰雅は貴男つまり三里歩と恋愛的に付き合うという関係性に移行する契約を締結する。ホラ。契約書」


 舐めんなよ!ちゃんとした書式での誓約書よ!ここまでくれば逃れられまい!どーだ!手も足も出ないだろ……まいったかぁ!あーはっはっは!!


「それは俺が署名したからのはなしだろ?じゃな」


 え、え、あ、あー!帰った、そそくさと。え?美少女の告白ここまで無下にされて許されるぅ?



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