神戯審判
白灯桃太(はくとうももた)
第1話
人は生きるために様々なモノを食べてきた。
突如現れた、超常現象を扱う生物を魔物と称し、魔物の屍さえも食べてきた…。
屍を食らってきた人類は肉体が変化し、魔物の様に多少超常現象を扱うことができるように成っていた。
しかしその代償として、精神を病み魔物により近くなった者は人を食べる、人喰らいになっていった。
「以上、何か聞きたいことはあるかい?」
「人喰らいに成った人って殺されるって本当?」
集まった人たちの中で子供が声をあげた。
「本当だ。しかし、相当な実力者揃いでなければ返り討ちに遭うだけだから、逃げる選択以外に出遭った場合の対処方法はないな」
ギルドの職員が説明してくれた。
ある程度の年齢になった人たちを集めて説明会と適正検査が行われるらしい。
僕は今年で周りが言うには5回目の誕生日を迎えたらしい。
僕はお腹が空いたので異空間から朝狩りをしたワイバーンの生肉を拳大ほどの大きさのを取り出し食べている。
「いいなー、まーまー、俺もお腹空いた。あれ食べたい!」
「分かったわ、アナタ金貨5枚渡すからそれを渡しなさい」
服装がボロボロの僕と違い、裕福さが見て取れる女の人とその子供がさも当然と言った表情で金貨を見せつけてくる。
「断るよ、食べたいなら自分で狩れば?」
周りは口を半開きで僕を見ていた。
お金を受け取ることをせずに肉を食べているばかりか、貴族に対しての口の聞き方が成っていないのもあるだろう。
「坊主、金貨5枚もその肉を渡せば貰えるんだぞ? 子供ならわからないかも知れないが、数年は庶民なら遊んで暮らせる金額だ。交換しておけ」
貴族の男性に言われる。
「そんなの知ってるよ。でもね、この食べてるお肉金貨5枚じゃ売れない程貴重だって考えれば食べてる方がお得でしょ?」
「まーまー。俺のお肉どんどん小さくなってる!」
小太りの子供が駄々をこねると女の人が機嫌をよくさせようとあやしながらまた僕に言う。
「なら金貨10枚でどうかしら?」
「無理、これワイバーンの肉だよ」
僕の言葉に周りの大人も驚きながら生唾を飲む。
「坊主、冗談だろ?」
「本当、嘘でも僕に不都合ないし、食べ終わればただ僕は強くなるだけだからね」
僕は思いっきりかぶりつき食べ始めれば、周りは声を漏らす。
「分かった。一口金貨300枚払おう!」
裕福そうな男性がそう声を上げた。
適性検査会場はオークション会場になったのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます