【カクヨム11(短)参加】実話 100パーセント結婚できる小嶋結婚相談所

石のやっさん

第1話 元詐欺師の小嶋さん

僕の名前は今泉明。


新宿三丁目にある薬店ピヨピヨで深夜番のアルバイトをしている。


勤務時間は夜の19時~5時。


なぜ、こんなバイトをしているかと言えば苦学生だからだ。


家が貧乏なのか? といえば実は違う。


家の家はそこそこ裕福だけど、自由主義。


犯罪にならない事なら自由にして良い……その代り自分一人で頑張れ。


そういう家だからだ。


その為、高校卒業までは面倒を見てくれたが、そこから先は自分で生きろと大学に関しては入学金も含み親は出してくれなかった。


家も出されて一人暮らし。


その為、この様な生活をしている。


だが、案外、このバイトは体が楽で収入はそこそこ良い。


その為、生活には困らないが……拘束時間が永いので自由に出来る時間が少ない。


僕の毎日には『青春』の二文字は無かった。


ここピヨピヨの深夜番は体は結構楽だ。


商品が届く時間じゃないから品出しはほぼ無い。


精々が僅かな商品の補充だけ。


お客も少ないから結構暇だ。


だが、その反面来るお客は……まぁかなり特殊だ。


主に、水商売か、風俗関係、あとはヤクザのお兄さんたちとかがメインのお客様だ。


肘をつきながら明け方を迎えるころ、小嶋さんが来た。


小嶋さんは今でこそ会社の社長だが、元は詐欺師をしていたらしい。


と聞いた事がある。


「いつものですか?」


「ああっ、いつもの奴お願いするね!」


小嶋さんのドリンクはジャフロータンというちょっと変わったドリンク。


金額は1本3000円で疲労回復の他に精力剤としてマムシやすっぽんエキスが入っている。


うちの店はこころばかりのサービスでビタミン剤をサービスでつけている。


ドリンク剤の箱を開けて瓶のキャップを外す。


「どうぞ!」


そしてドリンク剤とビタミン剤を手渡した。


小嶋さんは瓶を受け取るとグビっと飲み干した。


「ふぅ~ありがとう! そういえば、明ちゃん、時間が無くて彼女が出来ないってボヤいていたよね?」


「はははっ、欲しいけど、暇もお金もありませんから……」


「お金が無いと無理だけどさぁ~お金さえ用意出来れば、僕がキミにとびっきりのお嫁さんを紹介してあげるよ」


「お嫁さんですか? 小嶋さんが結婚相談所を経営しているのは知ってますけど……登録して、お見合いをした所で相手が僕を気に入ってくれるとは限らないでしょう」


「そう……普通はそう思うよね? だけど、うちは違う。基本的に気に入ったら成約率はほぼ100パーセント。まず断られることは無い」


「ええっ、本当ですか?」


小嶋さんは元凄腕の詐欺師だって有賀店長から聞いたけど……


まさか、僕を騙そうとしてないよな。


「ああっ、本当だよ! まだ、明ちゃんは規定を満たしてないけど、良かったら会社に遊びに来てよ。友達として歓迎するよ」


そう言うと小嶋さんは笑顔で店を出て行った。



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