返信 Die Antwort
はくすや
第1話
去年の冬だった。あなたはいつものように朝を迎えたと思っていただろう。しかしすぐにおかしな状況下にいることを知る。まだ夢の中なのかと思ったかもしれない。
あなたは起き上がれなかった。それはくらみがあったとか頭が重かったとかよくありそうな体調不良ではなく、体が思うように動かなかったからだ。
あなたは布団の上で身をよじろうとした。あなたは手をつこうとしたが肝心の利き手である右腕が動かなかった。そればかりが右足も動かない。右半身が麻痺したようだ。
あなたはもうすぐ喜寿を迎える歳だった。脳梗塞を起こしても不思議ではない。あなたは頑固で強情で医者嫌いだったから血圧が高かろうが肝機能の数値が悪かろうが病院にかかる性格ではなかった。滅多に受けない健康診断で不整脈を指摘され、血液をサラサラさせる薬を飲むように言われた時も医者の儲け主義だとか言って無視した。
その挙句がこの仕打ちだなどとあなたが思うことはない。
しかし起き上がれないのなら仕方がない。あなたは身内を呼ぼうとした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます