私のコレクション

@nyoronyro

 1話

 触れ合う手 握りあう手 繋がる手

 目と目ではなく、手と手を重ねることで通じ合う。

 暖かさを知り、温もりを知り、心を知る。




 子供の頃からだっただろうか?

 私が手に興味を持ち始めたのは。

 たまたまテレビでやっていた手相占い。

 いつになく真剣に見ていた私の姿に、親が笑っていたのを覚えてる。

 誕生日、親に頼んで買ってもらった手相占いの本。

 本と手のひらを視線が往復し、内容と線を照らし合わせる。

 家族や友人、知り合いにも頼み込み練習させてもらう。

 そうして大人になった私は手相専門の占い師になった。

 

 


 仕事が休みの日に立ち寄る場所。

 借りている部屋の一室に、収められているのは数々の手。

 ホルマリン漬けされている手を眺めるのが唯一の楽しみ。

 残念なのは直接触れることが出来ないこと。

 仕事上、色々な人の手に触れる機会がある私にとっては残念極まりない。

 私に合う理想の手を見つけるまで、コレクションは増えていくだろう。

 今までも、そしてこれからも。

 

 



 

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