13話「闘技場2戦目•熱に包まれて」

墨「さぁて、次の相手はどんなやつかねぇ?」


ナ「お次の相手はァ!

 様々な派閥で問題を起こしては追い出され!

 寄せ集め! かき集め! 放出する一撃は見事のヒトコトォ!

 ――火力派・ビィィトォォ!!!」


ビ「やれやれ、俺の仕事が回ってくるのが早ぇなぁ?

 いつもなら筋肉マンどもが片付けてくれるんだが……

 ま、骨のある奴だと嬉しいぜぇ?」


日「火力派……なかなか珍しいですね」


横の観客「そうなんかい? 嬢ちゃん」


日「はい。

 火力派は“過剰すぎる攻撃”を求める問題児が多くて、

 様々な派閥から除け者にされた人たちが集まる派閥です。

 歪な合体武器を使う人が多くて……正直、曲者揃いですね」


客「はぇ……そりゃまた、めんどくせぇな」


墨「火力派だか何だか知らねぇけどよ。

 半端もんの火力に負ける“ウデ”してねぇんでな?」


ビ「へぇ? 言ってくれんじゃん?

 久々に――骨も残さず燃やしたくなってきたなぁ!!!」


開始の合図と同時に、ビートが一気に距離を詰めてくる。

素早く回り込み、腕をかざす。


手のひらに装着された装置から、業火が噴き出した。


墨「うぉっ!? 危ねぇ!」


想定より早い。

火力も、範囲も、どちらも想像以上だ。


墨「……こりゃ、ノーダメって訳にもいかねぇな」


ビ「さっきまでの余裕はどうしたぁ!?

 一発でも殴ってみろよォ!!」


――仕方ねぇ。

無理なもんは無理だ。


ガッツリ行くしかねぇな。


墨「……なぁ、日丸」


日「……すごい笑顔でこっち見てきますけど……怖……」


クールダウンを終えた右腕に、再び魔力を込める。


墨「今度はよ……きちんと“調整”すんぜ」


――発動、スチームアップ!


ビ「何ガチャガチャやって――」


言い終わる前に、鳩尾へ一撃。


鈍い音と共に、ビートの身体が吹き飛び、石壁へと叩きつけられる。


……壁に、めり込んだ。


墨「よし。さっきよりは、少し調整できたな」


日「あちゃー……

 石壁だから、さっきより悪化してますって……」


闘技場は一瞬、静まり返り――

次の瞬間、歓声と悲鳴が入り混じって爆発した。

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