温かい手

@koko12345

第1話

「今日バイト帰り居酒屋行く?」

「いいね!」

「小雪ちゃんも来る?」

「私お酒弱いので遠慮します」

「そっか、、それは残念」

「小雪ちゃんと飲みたかったのになあ」


 私は付き合いが悪い。お酒は全く飲めないわけではない。お酒よりも甘いお菓子を食べている方が幸せだ。だから私はいつも「子供っぽい」と言われるのかもしれない。


 今日はファミマで新作デザートを食べようと思う。ガトーショコラを選んだ。そういえばそろそろバレンタインデーだったな。好きな先輩のために生チョコ作ってみようかな。


 次の日、私は早速スマホで生チョコのレシピを調べ試作品を作ってみた。何かアレンジしてみたいと思い、ココアパウダーと抹茶パウダーを用意して2種類の味を用意した。遼さんは抹茶のほうが好きそうだな。。。


 明日のバイトのシフトは遼さんと被っていない。しかし、かわいい後輩の健太くんと被っている。試作品の生チョコを彼に味見してもらおうっと。一応ラッピングをし、生チョコを5個ぐらい入れた。


 バイト帰り、健太くんに「ちょっと待ってて」と言い急いで更衣室から生チョコを持ってきて健太くんに渡した。


「これ試作品なんだけど良かったら食べてみて。生チョコ作ったんだ」


 健太くんは「うまそう」と言い喜んで受け取ってくれた。


 明日は遼さんとシフトが被る日だ!やった!私は遼さんに片思い中である。遼さんのどこが良いのかというと、まずイケメン、そして高学歴で実家も太い。それだけではなく、性格も優しく、私のようなツンツン女にも話しかけてくれる。


 遼さんと目が合った日のことは忘れられない。いつも恥ずかしくて顔もまともに見れなかったのだが、合わせられないのを分かっているかのように向こうから目を合わせようとしてきて?(たまたま目が合っただけかもしれないが)一生分の幸せを感じた。


 バイト帰り勇気を出して話しかけてみた。


「遼さん、確か最寄り駅って〇〇駅でしたよね?私もそっち方面なので一緒に帰りませんか?」

「いいよ。一緒に帰ろう」


 帰り道、ローソンの店の前で新作アイスが発売されたことを思い出した。


「私いつもバイト終わりに自分へのご褒美としてスイーツを買うのを習慣にしてるんです。アイス買ってきてもいいですか?」

「俺もアイス食べたい気分だから一緒に買いに行こう」


 私はチョコアイスを、遼さんは抹茶アイスを購入した。コンビニのイートインスペースで食べながらちょっとバイトの愚痴を言い合った。


 今、私は遼さんを独り占めしてる。ムフフ。彼がおいしそうに抹茶アイスを頬張っている様子をみて幸せな気持ちになった。


 彼の手も目に留まった。大きな手に埋まるカップのアイスクリーム。そんな彼の手に私の冷たくて小さい手が収まったらどんな感じになるのかな。ドキドキというよりもほわほわという感じなのかな。彼はきっと温かい手をしてるんだろうなと勝手に推測している。


 手の温度は人の心の温度を表しているんじゃないかという持論を持っている。手が冷たいからといって性格が冷たいというわけではなく、愛情が不足している感じなのかなと考えている。


 だから、遼さんはきっと温かい手をしてるんだろうな。

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