第4話 また会いましょう

 真相が明らかになり、美咲は深く頭を下げた。


「先輩、ごめんなさい。変な相談に巻き込んで」


「いや、面白い謎だったよ。でも、もう二度とやっちゃダメだよ」


「はい、分かりました」


 美咲は反省した様子で頷いた。


「でも、どうして先輩は気づいたんですか? あたしが勝手にフォローさせてたって」


「いくつか不自然な点があったんだ」僕は説明した。「まず、消えたフォロワーが『フォローした記憶がない』と全員が証言している点。普通、フォローボタンを押せば、記憶に残る。でも、7人全員が忘れているのは不自然だ」


「確かに」


「次に、消える順番が『新しいものから』という点。もし単なるバグなら、ランダムに消えるはず。でも、きれいに時系列の逆順になっている。これは、何らかのシステマティックな処理が行われている証拠だ」


「なるほど」


「そして決定的だったのが、『リアルで会った直後にフォローされている』という法則。これは、あなたがその人のスマホに物理的にアクセスできるタイミングでフォローが発生していることを示唆していた」


 美咲は感心したような、恥ずかしいような表情をしている。


「それに、最近のSNS運営は、不正なアクセスにとても敏感になっている。位置情報、アクセス時間、デバイス情報、すべてをチェックして、『本人の行動パターン』と照合している。だから、あなたが他人のスマホから操作した時点で、異常が検知されていたんだ」


「そっか。あたし、バレないと思ってたけど、全部記録されてたんですね」


「そういうこと」


 美咲はため息をついた。


「フォロワー数なんて、所詮は数字なのに。なんであんなことしちゃったんだろう」


「きっと、プレッシャーがあったんだよ。インフルエンサーとして、期待に応えなきゃいけないって」


「でも、もう大丈夫です」美咲は少し明るい表情になった。「先輩のおかげで、すっきりしました。これからは、ちゃんと自分の力でフォロワーを増やします」


「それがいい」

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