心、光満ちる   1話完結

ニラたま

第1話

照景村てるかげむらという村に、1人の少年がいました。少年はとても良い子で、家事や料理をこなし誰に対しても分け隔てなく接する事が出来る、優しい子でした。そんなある日、少年はとある噂を耳にします。


[照景村の坂の上にある天鏡てんきょう神社の賽銭箱に1円玉を8枚、5円玉を2枚入れてからお参りをすると、人の心にある闇を光で照らし心が生まれ変わる]


この噂を聞き、少年は思いました。


「僕は良い子っていう自信はあるけれど、もし僕がお参りをしたらすごく良い人になれるのかな?」


少年はお財布を持って、天鏡神社へと走りました。


「8枚と…2枚入れて、手を合わせて…これで良し。特に何か変わったような感じは無いけど…これから変わっていくのかな…?」


少年が帰る途中、子猫がカラスに襲われている所を目にします。


「あ…こら!ダメだよ!猫をいじめたりしたら!」


少年はカラスを掴み、手の中で暴れるカラスの羽をむしり取る。


「いい加減にして…っ!」


カラスの首を掴み、思いっきり捻った。それでも、カラスは弱々しくも鳴き続ける。


「猫を…かわいそうと、思わないのかっ…!」


もう飛び立つ体力も無いカラスを何度も踏みつけ、日が暮れるまで踏みつけ続けた。そんな中、子猫がミャアと鳴く。


「…あっ、猫ちゃん…怪我はしてないみたいだね。良かった、大丈夫?」


感謝を伝えるように子猫は力強く鳴き、どこかへと走り去っていった。


「そういえばもうこんな時間だ…早く帰らないと」


それ以来、誰よりも強い正義感を持った人として、太陽よりも強い光が少年の心を照らし続けました。


約50年後、村の記念写真を撮る時に太陽がバックにあったせいで写りが悪くて、村長さんが少し苦笑いしてたとか。


終わり

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