日野真の華麗なる悩み。

魔神

日野真の華麗なる悩み。

俺の名前は日野真。十七才、高校生だ。

朝起きると、俺の隣に見知らぬ女性が眠っていた。

……誰だ?

いや恐らくまた、姉の友人だろう。以前にもこんな事があった。

女性はむくりと、起き上がる。

「おはよー。可愛いから、添い寝しちゃった。」

……勘弁してくれ。


俺は歯を磨きながら、改めて自分の顔を鏡で見る。

「……はぁ。」

俺は自分の顔に、少しコンプレックスを持っていた。

俺にはある悩みがあった。勿論、この顔の事である。まあ、この性格もなのだが……。

変わりたいとは思うのだけど、なかなか……ね?でもそんな"普通"に憧れる自分がいる。


「おはよう、まこちゃん。」

「おはよう。」

この子は俺の幼馴染みで。名前は、なる。毎朝、俺を迎えに俺の家までやって来る。

「あっ、もう高校生だし……。まこちゃんは、止めた方がいいよね。」

俺はふっと、笑う。

「呼び方なんて、何でもいいよ。……なるちゃん。」

俺はそう言いながら、なるの頭をぽんぽんする。

「……えへへへへ。」


「おはよう。」

そして俺は何時いつもの様に、学校の教室に入る。

「日野くーん。」

「日野様ー。」

クラスの女子達が次々に、俺に抱き付いてくる。

……毎日、こんな調子だ。

クラスで人気者なのは、悪い気がしないのだが。毎日こんな調子で、放課後や休日はだいたいクラスの女子達に誘われ、予定は全て埋まる。

中にはケンカを始める、女子生徒までいるから困ったものだ。

「ほら、ケンカしないで?大丈夫だよ、きちんと皆とデートして上げるからさ。」

「キャー♪」

そんな俺を見て、なるはくすくすと笑っている。

「まこちゃんは、人気者だね。」

……勘弁してくれ。


放課後、大勢のクラスの女子生徒に連れられ。帰りが遅くなり、辺りは既に暗くなっていた。

俺はなると二人夜道を歩いていると、見知らぬ男から声をかけられる。

「君っ!俺は、君の様な逸材を探していたんだっ。君ならなれる、トップスターに!!」

……トップスター?どうやらこの男は、芸能関係のスカウトの様だ。

「君ならなれる、必ず!」

……芸能界かー。

「君なら、必ずなれる!◯塚のトップスターに!!」

「…………。」

「まこちゃん、凄ーい♪」


俺の名前は、日野真。何処にでもいる普通の女子高生に憧れる、ただの高校生。

俺の悩みは、女性にモテる事。それと同時に男性に全くモテ無い事。

そしてもう一つは……。

スカートを履かないと100%男と間違われる事。


「……ああ、普通の恋がしたい。」

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