ふわぷか
夜行
せんたくき、まわると、おやすみ
よるの コインランドリー。 ここは、まっしろな あわの おほしさま。 おそらが くらければ くらいほど、 ここだけ おひるみたいに ひかってる。
「えらい、すごい、きれい」
彼女は こころのなかで まほうを つぶやきます。 がしゃん、と コインを いれるおと。 ぐるぐる、と おみずが まわるおと。
せんたくきの なかは、とっても ふしぎな「あお」。 それは、だれも さわったことがない、 せかいで いちばん きれいな あお。
でもね、せんたくきの したを のぞくと、 そこには もっと ふしぎな 「はいかん」が ありました。 さびた どう と、 しんちゅう の、 おそろしいほど きれいな いろ。
どこから きて、 どこへ いくのか。 だれにも わからない。 みんな、 ないしょの なかに かくしちゃうから。
そこへ、 ぼろぼろの ふくをきた おとこのこが きました。 おとこのこは、 とっても へんな においがします。 すすの におい。 あぶらの におい。 それは、 この きれいな あわのせかいには、 ないはずの におい。
でも、 おとこのこも コインを いれます。 がしゃん。 ぐるぐる。
きれいな せっけんの においと、 おもたい きかいの においが、 こっそり ダンスを はじめます。
「……ちょっと、くさいかなぁ」
彼女は わらって、 じぶんの そでを かぎました。 でも、 それで いいのです。 ぐるぐる まわって、 みんな まざって。
あしたには、 ぜんぶ わすれて、 ふわぷか、 うかんで いられるから。
えらい、 すごい、 きれい。 ゆきが ふるよるは、 おやすみなさい。
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ふわぷか 夜行 @Yako_jwkf
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