ナギの3分で終わらせるクッキング?
あらかも@IRIAM配信者
第1話
外から観れば華やかな青春を満喫している感のある運動部に対し、地味な日陰者扱いされる文化部の違いを議論したところでキリがなく、それよりも生きていれば腹が減ってきて仕方ない。
三大欲求の食欲が解放されようとするそんなとき、地味な日陰者扱いされる文化部でありながらも、花形の運動部を凌駕する瞬間がある。
「よし、みんな集まったな。今日の家庭科部の活動だけど、最高においしいおにぎりを作るぞ」
「そらナギ、うちら先月予算使い過ぎたんやからな。ちゅうわけでしばらくおにぎりやでー」
「しょうがねえだろウィラ。あぁ、もちろんおにぎりの他にも考えてあるから安心しろ。とにかくさ、あたしらが調理するときに限って、いっぱい人が集まってくるんだからさ」
「せやな。そらみんな食欲には勝てへんし、JKの手作り料理いうたら引く手数多やで?」
「……ナギさんの手料理、まさに絶品」
「ワン! ワンッ!」
「だよな、ナギ姐さんの料理回を外すわけにはいかない」
「ナギサのことだから、ちゃんと多めに用意してくれている。あぁ、もちろん俺たちもカンパしているからな?」
「Oh! ナギの料理、お箸が止まらないわ!」
「握り飯にお箸、なんとも珍妙な……」
「ナギ殿の手料理のため、八丈島より泳いで参った!」
「この他に以下多数いるっす。JKはJKっすけど、姐さんと会長、制服着てなかったらただの外国人の姉ちゃんにしか見えないっす」
「オバタ、それについては全く否定出来ない」
――コウサカ ナギサ。
高校三年生、家庭科部部長。
アメリカ合衆国オレゴン州出身の日系ミックス。
身長191cm。
彼女は料理上手を通り越し、もはやミシュランの星である。
「そらそうなんやけど、うちいうてもドイツクォーターやし、殆ど日本人と変わらへんやろ?」
――ウィラ・フォン=ノイマン。
高校三年生、家庭科部所属の元生徒会長。
ドイツ連邦共和国デュッセルドルフ出身、関西育ちのドイツクォーター。
身長は175cm。
好物はきつねうどんとお揚げ関連。
「あ、この流れであれっすけど、私の自己紹介、また今度でいいっすよ。それより姐さん、おいしいおにぎりの作り方を教えて欲しいっす」
「ああ、今からそれをやるけど……尺が足りないからさ、料理シーンは次のエピソードを待ってくれ。ところでKDJ-TV(きっと・どこかに・需要あるテレビ)のスタッフさん……ここまでのくだり、カットでいいからね?」
「編集面倒なのでこのまま行きます」
「「「「「HAHAHA!」」」」」
花形の運動部とは違うかたちであれ、地味扱いされる文化系の家庭科部の活動において、唯一料理をするときだけは賑わいを見せ、輝かしい青春全開となるのだ。
「いや、これ輝かしい青春ちゃうわ! たまにしか店を空けないただの繁盛店やろ!」
次回、ナギの3分で終わらせるクッキング……企画崩壊!
それでは、皆さん続きをお楽しみに!――――。
◇
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